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「いい流れを切らさない そのためには…」新しい石川遼がフレッシュな気持ちで歴史ある大会に臨む

前戦では猛チャージを見せた石川遼(撮影:米山聡明)

<ANAオープン 事前情報◇13日◇札幌ゴルフ倶楽部 輪厚コース(北海道)◇7066ヤード・パー72>

1973年に第1回大会が開催され、今大会で49回目を迎える「ANAオープン」が、いよいよ明日14日(木)から始まる。この日はプロアマ戦が開催され、前週の日韓亜共催大会「Shinhan Donghae Open」の最終日に9バーディ奪取で驚異の追い上げを見せた石川遼は、18ホールをしっかりコースの状態を確認しながら回った。

「Shinhan Donghae Open」では3日目までショットとパッティングがかみ合わず、流れをつくることができなかった石川だが、最終日には悪い流れがきてもいい流れを断ち切ることなくラウンド。「特にこれをやったとかはなく、ゴルフの内容は毎日変わっていない。こういうゲーム運びが来週以降もできれば…」と話していた石川。今大会ではいい流れをいかにして自分でつくっていくかがカギになる。

「いいときってうまくいく予感がするというか、バーディを獲れたから次も獲れるかなって感じるんです。これまではそういう風にある意味盲目的にやってきたのですが、それではいい流れを切ってしまうことがあるんです。もっとしっかりした根拠をもとにして判断しなくちゃいけない」と石川。

そして、その根拠は「普段の練習でつくるもの」と言い切った。ゴルフは多分に感覚的な判断でゲームを進めてしまうことがあるが、練習によって培った確かな実証が、いい流れをつくっていくということに石川はあらためて気づいたという。それがいい流れを自分でつくっていく方法なのだ、と。

さて「ANAオープン」は2015年に勝利を挙げている大会でもあり、コースとの相性は悪くない。昨年大会は通算19アンダーで大槻智春と並びプレーオフで惜敗を喫したが、「今年は過去を参考にせず、新しいイメージを持って試合に臨みます」という。

それはプレーオフに敗れたからではなく、「異常気象の影響もあって、コースのコンディションを保つのが大変だったと聞きます。フェアウェイもラフも、芝がないようなところもある。特にグリーンは硬さも速さも例年とは違って、かなりウェットな状態です」と話す。

グリーンは軟らかくスピンがかかりやすい状態で「アプローチのときのボールの跳ね方も違う」という。そのコースに気持ちを新たにして、いかに対応できるか。それ故の「フレッシュな気持ちで臨む」作戦だ。

「初日と2日目に、どれだけコースにアジャストできるか」、それが重要だと念を押した。今大会では、また新たな石川遼のゴルフを見せてくれるかもしれない。(文・河合昌浩)

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