日本記録保持者の真骨頂 勝みなみがボギーフリーでジャンプアップ「危ないパットがなかった」
<メイバンク選手権 3日目◇28日◇クアラルンプールG&CC(マレーシア)◇6596ヤード・パー72>
日本ツアーの連続ノーボギーホール記録は『87』。昨年、勝みなみが打ち立てた金字塔だ。今期は主戦場を米国女子ツアーに移し、ここまでは年間ポイントランキング81位と苦しみが、マレーシア3日目のラウンドは一つも『△』をスコアカードに刻むことなく、5バーディで浮上した。
2番で初バーディを奪取すると、その後はパーを並べるが、9番でこの日2つめ。折り返し直後の10番でも1つ伸ばし、14番から2連続バーディを奪った。終わってみればボギーをひとつも打たずに「67」。トータル9アンダーの15位タイまで順位を上げて、最終ラウンドに突入する。
「本当にパターが良くて」と23パットで18ホールを駆け抜けた。5バーディもそうだが、「ピンが結構シビアなところに切ってあって、ピンを狙ってグリーンを外して難しいアプローチが残っても2メートル、もっと長いパーパットを入れたり」という、パーセーブも光った。
パーオンは10ホールと約半数だが、見事なまでのリカバリー。男子ツアーでもバッグを担いだ経験を持つベテランキャディのトム・ワトソンさんからアドバイスを受け、日々磨いているアプローチも冴えた。さらにパットも沈むとあれば、ボギーが出る雰囲気もない。
「本当に危ないパットがなかった。完ぺきに打って入っている」。グリーン上でのストレスフリーが、ショット、アプローチにも好影響。「惜しい(バーディ)パットもたくさんありましたけど、そのぶんパーパットが入ってくれたのかな」と、まだまだ伸ばせる感覚を持ちつつ、上位争いに食い込んだ。
ポイントランキングを上げる戦いとあって、一打一打が大きな意味を持つ。「一打でも多く伸ばして、上位にいけるように頑張るだけです」と上を見るのみ。3日目を終えた暫定ポイントランキングはシード圏内の76位に浮上。この勢いで突っ走り、次週の日本戦につなげていく。(文・高桑均)
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