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難関・葛城攻略へ“感情封印” 原英莉花がクールなゴルフで上々発進

まずは初日を1アンダーで滑り出した原英莉花。今週はクールに攻める。(撮影:上山敬太)

<ヤマハレディースオープン葛城 初日◇30日◇葛城ゴルフ倶楽部 山名コース(静岡県)◇6480ヤード・パー72>

ピンを攻めたい気持ちをグッと抑え、難コースを攻略した原英莉花は1アンダー・22位タイとまずまずの滑り出しを見せた。今大会後に主催者推薦で出場する米女子ツアー「ロッテ選手権」(4月12~15日)に向けて渡米予定。久々の米ツアーでのプレーを前にここで勢いをつけたいところだ。

原といえば、ラウンド中も表情豊かに感情を表に出してプレーするタイプだが、今週に限っては心を無にして淡々とプレーすることを心掛けている。「めっちゃ難しい、すごい苦手なコースで感情が入った瞬間にドドッと崩れていく感じがする。心を無にしていれば、とんでもないミスショットは減ると思います。その代わりガッていういいショットも出ないんですけど」。擬音の多い独特の表現だが、言いたいことは伝わってくる。

この日はティショットが好調でピンを狙いたくなる場面もたくさんあったが「グリーンのセンターとか、距離を残しても打ちやすいラインを残すことを心掛けました。一日の流れを崩したくないし、その方が次のバーディにつながると思って」。さらに続けてピンポジションの厳しさを説明しようとしたところで、原は近くにいたコースセッティング担当の塩谷育代をチラリ。大先輩が「今、私をにらんだでしょう」と反応すると、好プレーの後だけに原はもちろん、周囲にも笑いが広がった。

ロッテ選手権の出場は今月初めに決まったとのこと。「米女子ツアーは全英女子(2021年)以来。その時より、アプローチも練習したし、技術もついてきていると思うので、それがどこまで通用するのかを試すためにも米国に行きたいと思っていました。世界ランクも上げたいです」。米女子ツアーのファイナルQT受験に必要な世界ランク75位以内は常に目指すべき目標。ポイントの大きい米ツアーで上位進出を果たせば、現在の129位から大きくランクアップすることも可能だ。

その前にまずは今大会。順調な初日のプレーにも決して満足はしておらず「今年のゴルフの感じからいったら、今日のプレーは普通かなと思います」。ゴルフの状態には手応えを感じているだけに、気持ちをしっかりコントロールして、苦手コースをしっかり攻略する。(文・田中宏治

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