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「ルーキーイヤーに優勝できるとは…」 古江彩佳が驚異「62」で大逆転、米ツアー初優勝【米女子22年名勝負】

優勝カップに米初の口づけ…(撮影:Getty Images)

米国女子ツアーはタイ決戦を皮切りに、いよいよ2023年シーズンが本格的にスタートする。今季はこれまでの畑岡奈紗、渋野日向子、古江彩佳、笹生優花に加えて勝みなみ、西村優菜といった選手も参戦。ますますの盛り上がりを見せるであろう戦いの前に、昨シーズンの名勝負を振り返りたい【トラストゴルフ・スコティッシュ女子オープン】

海外メジャー「アムンディ エビアン・チャンピオンシップ」の翌週で、「AIG女子オープン(全英)」の前哨戦ともいえるスコットランド戦。ゴルフ発祥の地ともいわれる舞台で、古江彩佳が快挙を成し遂げた。

最終日に4打差9位タイからスタートすると、10バーディを奪ってボギーなしの「62」でプレー。劇的な逆転で、うれしい米ツアー初優勝を挙げた。

エビアンでは、初日に単独トップで飛び出しながらも2日目、3日目と失速。優勝争いに加われなかった悔しい気持ちを、スコットランド戦にぶつけた。リンクスという厳しいコンディションのなかでも安定感を光らせ、スコアメイクできるのが古江の強み。「リンクスは嫌いじゃない」と放っていた言葉からも、自信がうかがえた。

初日「69」で5打差の18位タイというスタートを切ると、2日目は「68」でプレー。単独首位で決勝ラウンドに進んだリディア・コ(ニュージーランド)との差は7打に広がっていた。

しかし3日目、前半だけで4つ伸ばすと「68」で回り、首位と4打差の9位タイに浮上。優勝戦線に名乗りをあげるムービングデーとなった。最終日への意気込みは「自分らしく」。いつもと変わらない自然体で臨んだが、その言葉通り、コツコツとバーディを積み重ねて気づけば上位へ。日本でみせてきた“真骨頂”を発揮する。

バーディ発進を決めると、6番から怒とうの4連続バーディ。さらに折り返した10番、11番でも獲って、ハーフターンを挟めば6連続。一気にリーダーボードを駆け上がった。セリーヌ・ビュティエ(フランス)とは一進一退の争いが続いたが、15番をバーディとして初めて単独首位に。17番、18番とさらにスコアを伸ばすと、後続に3打差をつけてホールアウト。この力強い勢いに追い付ける者は、誰もいなかった。

「ルーキーイヤーに優勝できると思っていなかったので本当にうれしいです」。4打差を逆転し、さらに3打差をつける圧勝。海外で日本勢が優勝を挙げたのは、21年「全米女子オープン」を制した笹生優花以来11人目。前年12月の最終予選会(Qシリーズ)で7位に入り参戦権を得たばかりの米国女子ツアーでの初優勝は、世界のトップランカーとしてさらなる活躍を予感させる勝利だった。

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