• HOME
  • 記事
  • ゴルフ
  • 曲がらない男は一日ラフ知らずで「68」 稲森佑貴が史上6人目の大記録へ挑む

曲がらない男は一日ラフ知らずで「68」 稲森佑貴が史上6人目の大記録へ挑む

日本オープン男・稲森佑貴が快挙に向けて好スタートを切った(撮影:米山聡明)

<日本オープン 初日◇12日◇茨木カンツリー倶楽部 西コース(大阪府)◇7315ヤード・パー70>

曲がらない男はやっぱり強い。先週の「ACNチャンピオンシップ」で通算5勝目を挙げた稲森佑貴が4バーディ・2ボギーの「68」でラウンドし、首位と2打差の6位タイ発進。2週連続優勝とともに、史上6人目となる日本オープン3勝目の快挙に向けて、絶好の位置で滑り出した。

7季連続でフェアウェイキープ率1位の稲森は、今季もここまで79.740%で前人未踏の80%越えを狙える数字を残している。今年の日本オープンも100ミリ以上の深いラフに仕上がっており、ラフに入れたら「ボギー覚悟」といわれるが、稲森のこの日のフェアウェイキープ率は92.857%。パー3を除く14ホール中13回でフェアウェイをヒットした。外した1回は「チーピンした7番だけ」で、それもファーストカット。ラフ知らずの一日となった。

ただ、曲がらない男も一筋縄ではいかない。480ヤードを超えるパー4が4つ(7番、8番、11番、13番)あるモンスターコース。今季の平均飛距離263.81ヤード(108位)の稲森は、「長い4ホールはボギーでもしょうがない。プランとしては、ボギーの数をどれだけ減らせるか。2個阻止したので良かったかなという感じです」と、この日は8番(488ヤード)と11番(481ヤード)でパーセーブ。作戦どおり、ほかのホールで4バーディを奪って上位につけた。

「(2アンダーは)想定以上でしたね。2オーバーでも仕方ないと思っていたので…」とオーバーパーを許す気持ちが“日本オープン”2勝の秘訣かもしれない。過去に日本オープン3勝以上は、最多6勝の宮本留吉、5回の尾崎将司、4回の中嶋常幸、そして3回には小野光一、中村寅吉とレジェンドばかりが並ぶ。1973年のツアー制施行後では尾崎と中嶋の二人のみ。偉大な記録は謙虚な気持ちでつかみとる。

関連記事