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“道産子トリオ”最年少 20歳・宮澤美咲が地の利を生かして急浮上

“道産子ガールズ”の急先鋒! 20歳・宮澤美咲が初優勝へ前進。(撮影:鈴木祥)

<ミネベアミツミ レディス 北海道新聞カップ 2日目◇7日◇真駒内カントリークラブ 空沼コース(北海道)◇6420ヤード・パー72>

予選ラウンドを菊地絵理香、小祝さくらという北海道出身の先輩プロと同じ組でプレーした20歳・宮澤美咲が「67」をマークし、トータル7アンダーの2位タイと初優勝が狙える位置につけた。8アンダーの菊地が単独首位、小祝も2位タイと上位を独占し、3日目も同じ道産子トリオでの最終組。地の利を生かして、このまま快進撃を続ける。

「メーン組に入るのは初めてなので、組み合わせを見てしばらくビックリしていました」。通算5勝の菊地、通算8勝の小祝に対して、宮澤は下部のステップ・アップ・ツアー1勝で、レギュラーツアーは11位タイが最高成績のプロ2年目。実績では当然かなわないが、この2日間は大抜擢に応えるプレーを見せている。

2日目の好スコアを呼び込んだのはパッティング。1、3番は3メートル、7、9番では6メートルのバーディパットを沈めた。さらに最終18番では4メートルのパーパットをねじ込んで、ボギーフリーでのフィニッシュ。「出だしはタッチが合っていなかったんですけど、合い出してからは長いパットが入るようになりました。先週からパターを替えたのも良かったと思います」。この日のスコアだけなら先輩2人を上回り、注目組の“主役”を務める活躍ぶりだった。

ジュニア時代に真駒内CCで行われた大会で2度優勝。そこにはコースをプレーし放題という特典が付いていた。「練習場を使わせていただくことの方が多かったのですが、このコースには何度も来て、ラウンドもさせてもらいました」。芽が強いグリーンの特徴も当然知り尽くしている。パットが決まったのは決して偶然ではないだけに、残る2日のプレーにも期待がかかる。

ツアーきってのゲーム好き。「今週は友達と電話をしながら『スプラトゥーン』をやっています。今日もやる予定でいるので、リフレッシュはバッチリです」。ゲームをしている時は画面をじっと見ているはずだが、ラウンド中は「リーダーボードを見ないようにしています。穴が開くほど見てしまって、目が疲れるので」。もちろん、本当はスコアを気にせずプレーに集中するため。こんな冗談を口にする余裕があるのも頼もしい。

首位と1打差で迎える決勝ラウンドに向けて、「優勝はもちろんなんですけど、私はトップ10にも入ったことがないので、入ってみたいです」。コースを知っているという意味では最も有利な立場。最終日には北海道のニュースター誕生の瞬間が見られるかもしれない。(文・田中宏治)

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