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「一緒に最終日最終組で回るのは夢」 岩井ツインズが目標に近づく初日ワンツーフィニッシュ

ワンツー発進を決めた岩井明愛(左)と千怜。ツアー史上初の双子で最終日最終組入りはなるか(撮影:福田文平)

<RKB×三井松島レディス 初日◇12日◇福岡カンツリー倶楽部 和白コース(福岡県)◇6299ヤード・パー72>
 
岩井ツインズが、“夢”に大きく近づく一日を過ごした。姉の明愛が7アンダーのトップに立てば、妹の千怜は6アンダーの2位タイに続く。双子ワンツーフィニッシュで、2日目の最終組でプレーすることが決まった。

先に上がった明愛は後半6バーディの猛攻で、終盤にかけてぐんぐんとリーダーボードを駆け上がった。10番で4メートル、11番で2メートルを沈めると、12番パー3では傾斜に当たったボールがカップに寄っていきクルリ。あとわずかでホールインワンというショットを放ち、3連続バーディを記録した。「すごくいい、というわけではなかったけど、ショットで寄ったところでしっかりパターが入ってよかった」。効率よくバーディを重ねて、初めて回るコースでボギーフリーというおまけもつけた。
 
一方、2組後にスタートした千怜は、イーブンパーで迎えた6番パー4でビッグプレーを見せた。残り117ヤードの2打目をピッチングウェッジで打つと、それが直接決まるショットイン・イーグルに。強烈な打ち上げのホールでグリーン面は見えなかったが、ギャラリーの歓声で「入った!」と確信した。さらに9番からは3連続バーディ。ティショットにミスが出た12番パー3では、6メートルのボギーパットを残したが、これを決める。「バーディくらいの価値がある」という“ナイスボギー”で、流れを切らさなかった。
 
姉はリーダーボードを見ずにプレーしていたため、妹とともに上位で戦っていることに気づかないほど集中を保った。妹は16番で1位に立つ姉の名前を見つけ、「モチベーションになりました。『ついていかないと』という活力になりました」と、その様子は対照的。だが、同じ組で回るときの心境は「自分のプレーに集中するため、ひとりの選手としてプレーする」と“シンクロ”している。
 
昨年8月の「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」で初優勝を挙げ、さらに翌週の「CAT Ladies」も制した妹に続き、明愛も今年4月の「KKT杯バンテリンレディス」で1勝目を挙げた。今年もパーオン率5位(69.7133%)、平均バーディ数2位(3.7419)の明愛と、ドライビングディスタンス7位(254.13ヤード)、平均バーディ数4位(3.5333)の千怜と攻撃的なスタッツを並べ、メルセデス・ランキングでも8位(明愛)、同9位(千怜)と上位に名を連ねている。
 
コース上ではお互いを気にしないという姉妹だが、「一緒に最終日最終組で回るのは夢ですね」(明愛)という気持ちは同じ。もちろん双子で最終日最終組を回ればツアー史上初のできごとだ。2日目に伸ばし合い、“最終決戦”へ―。こんなシナリオを思い描きながら、まずはあすの18ホールに集中する。(文・間宮輝憲)

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