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「すごく苦しい時期が長かった」 西郷真央が不振を乗り越え…1年6カ月ぶりの復活V

ウイニングパットを決めて安どの息をもらす西郷真央(撮影:福田文平)

<伊藤園レディス 最終日◇12日◇グレートアイランド倶楽部(千葉県)◇6741ヤード・パー72>

1メートルのウイニングパットを沈めた瞬間、大きく息を吐いて天を仰ぎ、顔を覆った。2打差を逃げ切った西郷真央がトータル16アンダーで今季初優勝。昨年5月「ブリヂストンレディス」以来となる、通算6勝目を飾った。

逃げ切りを目指した最終日は、2番でボギーが先に来た。今大会唯一のボギーだったが、5番パー5で2オンに成功するとイーグル逃がしのバーディ。そこから“3連続”として、迫っていた後続を突き放した。後半に入っても安定のプレーで、2つ伸ばして最終ホールへ。3打のリードをもって18番のグリーンに上がると、2パットで決めて安ど交じりの笑顔を浮かべた。

1年6カ月ぶりの勝利は、苦しみの末につかんだ。昨年開幕戦でツアー初優勝を遂げると、そこからツアー史上最速となる10戦5勝と大ブレークした。だが、秋口に入って徐々に調子を落とし始め、ドライバー不振に陥り、その勢いは鳴りを潜めてしまった。

メルセデス・ランキング2位として迎えた最終戦「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」では、自己ワースト「83」を叩くなど、4日間トータル35オーバーの乱調。最下位に終わり、それから苦悩の時間を長く過ごした。

今季は徐々に調子を取り戻し、ここまで21試合に出場してトップ10入りは6回。8月「CAT Ladies」ではプレーオフにもつれ込む優勝争いを演じて2位に入った。メジャー大会「日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯」では3位タイなど、上位争いに度々顔を出し、そしてやっと勝利をつかみ切った。

優勝インタビューでは「今大会がわたしの6度目の優勝となりました。すごく苦しい時期が長かったので、またこうして優勝して、支えてくださった方々に結果で恩返しできて本当にうれしく思っています」と声を震わせながら喜びを語った。これまでの思いが込められた、忘れられない6勝目となった。

米ツアー挑戦を公言し、11月末から始まる米最終予選会(Qシリーズ)に出場する。自身としては今季日本ツアー残り1試合だが、最高の手土産を持って渡米。「また次の目標に向かって全力で頑張っていきたいと思いますので、引き続き応援よろしくお願いします」。弾みをつけて世界最高峰の舞台に突き進んでいく。

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