「逃げたくなることもあったけど」 中島啓太が14回ドライバーを振り続けた理由 | ゴルフのポータルサイトALBA.Net
リーダーボード
Pos 選手名 Sco 1 中島啓太 -18 2 永野竜太郎 -18 3 大岩龍一 -17 4 矢野東 -16 小林伸太郎 -16 6 C・キム -14 J・デロスサントス -14 8 稲森佑貴 -13 木下稜介 -13 S・ノリス -13 順位の続きを見る
果敢にドライバーを振り続けた中島啓太 その視線はアジアNO.1の称号に向けられていた(撮影:佐々木啓)
<パナソニックオープン 最終日◇26日◇城陽カントリー倶楽部(京都府)◇6967ヤード・パー72>
「パナソニックオープン」でツアー史上5人目(1973年のツアー制施行後)のアマチュア優勝を決めた中島啓太(日体大3年)。今週は、開幕前から絶対にドライバーを振ると決めていた。
「とにかく14回ドライバーを振る」と、ナショナルチームのガレス・ジョーンズコーチに伝えたのは、予選落ちに終わった「全米アマ」を終えてから。それまでアマチュアでのプロトーナメント優勝を意識してきたが、11月に控える「アジアアマ」に照準を切り替えた。「アジアアマで、いかなきゃいけないホールでドライバーを打っていく自信になる」と、優勝争いの緊張感の中でも果敢にドライバーを握り、アジアアマでの優勝争いをイメージしていた。
「今日はドライバーの調子も悪くて、15、16番も狭くて刻みたい。でも、それでバーディを獲ってもうれしくない」。キャディを務めた大学の後輩も、手渡すのは迷わずドライバー。刻みたくなる気持ちをこらえて攻め続け、4日間のフェアウェイキープ率は70人中68位の37.5%。「逃げたくなることはありました。今日は風も吹いていたし、間違っているかなとも思ったけど、ブレずに行けたのは自信になりました」と、優勝を勝ち取った。
少なくとも来年11月まではアマチュアで、と決めているが、この優勝によって2年のうちにプロ転向すれば国内ツアーのシードも確定。今年は来週の「バンテリン東海クラシック」、10月の「日本オープン」を戦った後、11月には照準を定めてきたアジアアマNO.1決定戦に出場する。来年はマコーマックメダル受賞の資格で出場が決まった「全英オープン」と「全米オープン」が待っている。「アジアアマの優勝でマスターズの出場が決まれば、来年はすごく最高な年になります」。21歳の未来は期待に満ちている。(文・谷口愛純)
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