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【試合後会見|準決勝】3点差を追い付かれた浦安・小宮山友祐監督「まだ勝者のメンタリティが備わっていない」|オーシャンカップ2023

20日、Fリーグオーシャンカップ2023の準決勝が行われ、バルドラール浦安は立川アスレティックFCに5-4で勝利した。第1ピリオドに4-1とリードしながら、第2ピリオドに3点差を追い付かれて一時、同点に。不穏な空気が流れるなか、田中晃輝の決勝弾で終止符を打った。この結果、浦安は2017年以来、4大会ぶりの決勝進出を決めた。

浦安は、21日に名古屋と決勝を戦う。準決勝の試合後、小宮山友祐監督とキャプテン石田健太郎が記者会見に出席して、試合の振り返りと決勝への意気込みを語った。

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「ベンチの雰囲気が“良くなった”ことが若いな、と」

●小宮山友祐監督|バルドラール浦安

──今日の試合を振り返って。

なんとしても決勝にいきたいという思いが強い試合で、選手には最初から100%あるいは120%で戦うことを話しました。昨シーズンのプレーオフ準決勝で悔しい思いをしましたし、自分が監督になってからこの大会のファイナルに進んでいないので「新しい景色を見よう」と。相手の強みを考えた時に、ボール保持と背後のスペースにアタックすることを考えました。相手も3-1のシステムがあるので、うちには(3-1で強さを発揮できるピヴォの)柴山(圭吾)がいますけど、4-0でいこう、と。

前半は良かった。それを継続したかったのですが、我々の経験不足からか、ピッチでなにが起きていたかを理解できないような状況でした。ライン間を使うことなどもうまくいかず、選手が相手の圧力を感じていたと思います。それが現在地だな、と。こういう試合をモノにできたことは、若い選にとっても経験になったと思います。ただし、ここがゴールではありません。決勝の名古屋は絶対王者ですけど、付け入る隙があると思うので向き合っていきたいです。

──メンバー表を見ても、ピッチ上を見ても、浦安セグンドやテルセーロ出身選手ばかりです。育成を続けてきた成果が現れていますが、その現状をどう捉えていますか?

下部組織が選手の育成にフォーカスして、何年ですかね。私が現役の頃から、10年以上前から取り組んできて、アンダーカテゴリー出身でこの舞台でプレーできる選手が増えたことはうれしく思います。ボールを保持することと前からのプレッシングが伝統になってきて、育成カテゴリーの指導者もその意図をしっかりと汲み取りながら、クワトロ(4-0システム)と3-1システムを教えることが、我々の強みになってきました。

ただFリーグは、(浦安セグンドが所属している)関東1部とは違いますから、その舞台にアジャストするレベルになっているのかどうかを見極めるのが難しいことです。

それでも、若い選手は使わないと成長しません。前半はよかったですが、後半は失点してしまい、それ以降は(若い選手を)使えませんでした。ちょっとしたボールの置きどころ一つとっても、それが結果に影響してしまうことを学んでほしいですね。

隣にいる石田健太郎のように、日本代表を輩出できるようになりましたし、もっと輩出したい。まだ成長段階のクラブなので、ここでほしいのがタイトルです。そこに到達して、クラブ全体で喜びを分かち合いたいと思います。

──育成の証ということでは、決勝点を決めたシーンも、染野伸也から田中晃輝が決めたことで、ベンチはものすごく盛り上がっていったように感じます。

(4-1から相手に)2点目、3点目を決められ、同点に追いつかれベンチの雰囲気が“良くなったこと”が若いな、と。失点を重ねても、それがなんだと、どうってことないくらいにならないと。どうしても点差を詰められると、ヤバイ、となってしまう。その意味では、セグンドやU-18のテルセーロから上がってきた選手は、それぞれのカテゴリーで厳しい戦いを重ねてきました。セグンドは昨年、ほぼ負けていません。染野や田中もその経験があります。それでも、トップチームはまだ勝ったり負けたりしているので、焦ってしまう。あの勝ち越しゴールで自分たちがリードしてから盛り上がるのでは、逆だと思います。失点しても大丈夫だ、と。その点で言えば、立川は上村充哉選手がそうでした。失点しても、なんてことはないというようにチームを鼓舞できていました。

我々はまだ、ベンチでもピッチでも焦ってしまうことがあります。リードしていたらいいプレーができて、点差が詰まってきたら慌ててしまうのは、まだ勝者のメンタリティが備わっていないということですし、そこが今の課題だと思います。

立川は、昨シーズンのプレーオフ決勝に進みましたし、前年の全日本選手権でも優勝しています。そこが強みになっている。我々も明日、そのメンタルを身につけられる。若い選手なのですぐにレベルアップできますから、そういうところに期待したいと思います。

「自分たちの考えるスピードが遅くなった」

●石田健太郎|バルドラール浦安

──今日の試合を振り返って。

まずは勝つことが一番大事です。内容は置いておいて、勝てたことが大きい。若いチームなので、多くの試合ができることはプラスですし、選手みんなが頑張った結果です。

内容は、後半にかなり押し込まれ、自分たちの攻撃ができませんでした。監督がいつも話しているのは、守備でハードワークしようということ。でも、そこができなかった。プレスがうまくいけばもっと楽にいけたと思います。とはいえ、勝てたことが大きいですから、明日に向けていきたいと思います。

──前半と後半で内容が大きく変わりました。相手に押し込まれたのか、自分たちに要因があるのか。

僕は後ろにいることが多く、全体を見ていますけど、相手のプレッシャーの距離とスピードが変わった感じはありません。自分たちの考えるスピードが遅くなったかなと。守備で押し込まれることが多く、ボール回しもうまくできなかったです。前半は相手陣内の守備からショートカウンターにつなげる場面がが多かったので、攻撃も守備もよかったです。

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