今季のブルズは強豪に全敗?「水に流しちゃいけない」とデローザン、カルーソらは危機感を露わ<DUNKSHOOT>

ここまで東西トップ3チームに全敗のブルズ。この状態でプレーオフを勝ち上がるのは難しいだろう。(C)Getty Images
現地時間3月22日、ファイサーブ・フォーラムで行なわれたシカゴ・ブルズとミルウォーキー・バックスによる一戦は、ホームのバックスが最大35点差をつけて126−98でブルズに圧勝した。

「このチームの皆がそれぞれの仕事をしたということ。確かに、クリス(ミドルトン)はプレーしていなかった。彼はこのチームで重要な役割をこなす選手だ。でもこのチームは(彼がいなくても)十分戦える、素晴らしいチームなのさ」

この試合で25得点、17リバウンド、5アシスト、3ブロックの活躍を見せたヤニス・アデトクンボは試合後にそう語り、“チーム力の高さ”を強調した。

ミドルトンが左手首を痛めて欠場するも、アデトクンボの活躍に加えてドリュー・ホリデーがゲームハイの27得点に7アシスト、さらにはパット・カナトンが14得点、5リバウンド、ウェスリー・マシューズとサージ・イバカがそれぞれ11得点、ブルック・ロペスとグレイソン・アレンがともに10得点をマークし勝利に貢献した。
ここ10戦で8勝2敗としたバックスは、現在イースタン・カンファレンス2位の45勝27敗(勝率62.5%)。一方、一時イーストの首位に立っていたブルズは直近10試合で3勝7敗となり、42勝30敗(勝率58.3%)で5位へ転落した。この日もニコラ・ヴュチェビッチが22得点、7リバウンド、デマー・デローザンとザック・ラビーンがそれぞれ21得点を残すも、2桁得点はこの3選手のみと元気がなかった。

5シーズンぶりのプレーオフ進出が濃厚なブルズだが、上位チームとの戦績は芳しくない。というのも、この日を終えた時点でイースト首位のマイアミ・ヒート(47勝25敗/勝率65.3%)、2位のバックス、3位のフィラデルフィア・セブンティシクサーズ(44勝27敗/勝率62.0%)に対して0勝10敗。ウエスタン・カンファレンス首位のフェニックス・サンズ(58勝14敗/勝率80.6%)、2位のメンフィス・グリズリーズ(49勝23敗/勝率68.1%)、3位のゴールデンステイト・ウォリアーズ(47勝25敗/勝率65.3%)にも6戦全敗を喫している。

そしてこの日、またもや強豪に敗れたブルズ。アレックス・カルーソは「もはや水に洗い流すことなんてできない。何度も起きているんだ。この敗戦から学ばなきゃいけない」と悔しさを露わにした。
チーム全体としてプレーオフ経験に乏しいブルズにおいて、カルーソはロサンゼルス・レイカーズ在籍時の2020年にリーグ制覇を経験。そのほか、トリスタン・トンプソンはクリーブランド・キャバリアーズに所属していた2016年に優勝、デローザンはトロント・ラプターズ時代の2016年にカンファレンス・ファイナルでプレーした実績がある。

「今日の相手はディフェンディング・チャンピオンなんだ。彼らがどれだけハードに競い合っていたかを目で見て、肌で感じて、理解することができた。あのチームがどれほどチームとして遂行し、フィジカルに戦ってきたことか。彼らは昨シーズンにそれをやってのけたんだ」

そう話したデローザンをはじめ、カルーソ、ロンゾ・ボール、デリック・ジョーンズJr.、アヨ・ドスンム、トンプソンと、ブルズには今季、または今季途中から新加入した選手が多い。これに対しバックスは、アデトクンボ、ミドルトン、ロペスが長い間ともにプレーしているほか、昨季から加入したホリデーも、優勝という経験を通じて強固なケミストリーを構築している。
「プレーオフが幕を開ければ、今よりもっとタフになることを理解しなきゃいけない。今このチームは、長い戦いのなかで負うケガや傷の数々を経験している最中なんだ。そういったことを身につけようとしているようなものさ。僕らはそこから(プレーオフへ向けて)作られていくことになる」。

チームの現状についてそう話したデローザン。またカルーソは「このチームには十分なタレントが揃っている。だから(勝てないのは)タレントが原因じゃない。遂行力にある」と切り出し、さらにこう続けた。

「中学や高校、大学、プロといったどんなレベルであろうと、勝利するバスケットボールというのは変わらない。どんなレベルでプレーしていようと関係ないんだ」

といっても、カレッジのNCAAトーナメントなどの一発勝負とは異なり、NBAのプレーオフシリーズは4戦先勝。相手チームと約2週間で最大7試合も戦うこととなる。ブルズはこの先、4月2日にヒートと、同5日にバックスと対戦する。来たるプレーオフに向けてなんとか勝利を収め、苦手意識を払拭しておきたいところだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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