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「何が問題なのかわからない」名手ドミニクがジョーダン批判のピッペンに困惑「築いた関係を壊す必要はない」<DUNKSHOOT>

元相棒のジョーダンを批判するピッペン(右)に、ドミニク(左)は困惑を隠せない様子だった。(C)Getty Images
シカゴ・ブルズの黄金期を支えたマイケル・ジョーダンとスコッティ・ピッペンは、長いNBAの歴史を彩る“史上最高のデュオ”のひとつとされている。

しかし、ジョーダンが主導で作成したドキュメンタリーの描かれ方にピッペンが抱いた不満が発端で確執へと発展。もはや関係は修復不能とも目されるなかで、彼らと同時期にプレーしていたドミニク・ウィルキンスは、困惑の色を隠せないようだ。

ジョーダンとピッペンは1991~93年、96~98年にブルズで2度の3連覇を果たしたレジェンド中のレジェンドだ。共闘した9年半は、固い絆で結ばれ、阿吽の呼吸でリーグを席巻したが、それが崩れ去るきっかけとなったのが、2020年4~5月に公開されたブルズのドキュメンタリー番組『ザ・ラストダンス』だった。

ブルズの97−98シーズンに密着した同作は、ジョーダンが仲間の奮起を促し、栄光へと導いたように描かれていたが、開幕前に足首の手術を遅らせたピッペンは“セルフィッシュ”な判断だったと非難された。

これにピッペンは昨年11月に自伝『Unguarded』を発売した際、ジョーダンが一緒にプレーしたなかでベストのチームメイトだと認めつつも、著書内で「『ザ・ラストダンス』は私と私の誇り高きチームメイトたちを十分に評価していない」と“格差”に不満を漏らしていた。
1980年代に得点王1回、オールスター出場9回、スラムダンクコンテスト優勝2回、オールNBAチーム選出7回のほか、NBA75周年記念チームとバスケットボール殿堂入りも果たしているウィルキンスは、米ポッドキャスト番組『Da Windy City podcas』でこの騒動が理解できないと率直な胸中を口にしている。

「不可解で理由が分からない。7回目の優勝を果たすとき、すべての個人的な問題は、完全に消えてなくなっているだろう。7年間で6回優勝したように一貫して勝っていた状況で、何に不満を漏らしているんだい? マイケル抜きで優勝できるか。それは不可能だ。歴代トップ3、トップ4の選手だからね。何が問題なのか分からない」

ピッペンに関しては、OBの間でもシャキール・オニールなど厳しい声を浴びせる数のほうが多いが、ウィルキンスはあくまでピッペンをおとしめる意図はないという。

「スコッティは素晴らしい選手で、私は彼をリスペクトしている。ただ、人生の中には手放さないといけないこともある。私たちは引退してもうコンペティターじゃない。築いてきた関係を壊して台無しにする必要はないんだ」

ジョーダン、ピッペン擁するブルズとしのぎを削ったウィルキンスは、ピッペンに対して遠回しに“折れること”を勧めていた。

構成●ダンクシュート編集部

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