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“不当な敗北”を喫したバレンシア戦。現地メディアは久保建英を軒並み称賛!「圧倒的に最高の選手だった」

チーム最多の5本のシュートを放った久保。無得点に終わったものの、積極的なプレーに多くのメディアから称賛の声が相次いだ。(C)Getty Images
現地時間2月25日、ラ・リーガ第26節が行なわれ、マジョルカは0-1でバレンシアに敗れ、リーグ2連敗を喫した。

直近5試合で未勝利(2分け3敗)と不調のバレンシアをホームに迎えたマジョルカは、開始4分でガブリエウ・パウリスタの約30メートルの鮮やかなミドルを浴びて先制を許してしまう。

しかし、その後は効果的な攻撃を何度も仕掛けてチャンスを量産。7割近いボールポゼッションを誇り、シュートも相手の3倍近い23本を放ったが、加入以来好調のFWヴェダト・ムリチが不発に終わるなど、最後までゴールを奪えずに終わるという、非常にもったいない、そして残留争いにおいては痛恨の90分間となった。

試合中に激しい抗議で退場処分を受けたルイス・ガルシア・プラサ監督が内容に比例しない結果を「不公平な敗北」と表現し、「ゴールを決めた者が勝ち、その意味で我々は正しいことをしていなかった」と得点力不足を嘆いた一戦。そのなかで際立ったパフォーマンスを見せたのが、6試合連続先発出場で序盤から正確で効果的なプレーを次々に見せ、相手ゴールに迫った久保建英だった。
チーム最多の5本のシュートを放ち、5度のドリブルを成功させ、両チーム最多の5本のキーパス(味方のシュートに繋がるパス)を記録したほか、相手守備陣を翻弄する幅広い動き、守備での見事なボールカットと速攻の発動など、攻撃の司令塔として90分間機能し続けた。

明らかな違いとなった20歳についてはL・ガルシア監督も、「チーム同様、良いプレーを見せた。何度も相手の守備を崩したり、突破口を切り拓いたりと、ゴールを挙げるためのプレーが数回見られた。それは活かされなかったが……」とポジティブに評している。

現地メディアの評価も軒並み高く、マドリードのスポーツ紙『MARCA』はライブ速報内で久保のチャンスメイクについて「素晴らしいアシスト」などの賛辞を贈ったが、多くのファウルを受けた点にも言及し、「クボはバレンシアが犯した21回のファウルのうちの(被害者として)かなりの割合を占めた」とも記している。
一方の『AS』も「クボは朱色の“目覚まし時計”としてプレー。バレンシアは、早朝に手荒く目覚まし時計を切るように、彼を激しいファウル一発で何度も止めた。日本人選手は10回ものファウルの餌食になり、うち3回ではブライアン・ヒル、オマル・アルデレテ、イラクス・モリバにイエローカードが出された」と彼の“被害状況”を伝えるとともに、その攻撃プレーについては「彼のクロスは何と危険なのだろうか」「その才能でマジョルカを活性化させた」と称賛した。

また、全国紙『AS』も3点満点の採点で、久保にバレンシアの殊勲者であるガブリエウと並ぶ「3」の最高評価を与えたが、単独最高の採点としたのが、バルセロナのスポーツ紙『MUNDO DEPORTIVO』だ。

5点満点中の「4」(ガブリエウは「3」)を与えた同メディアは、「日本人選手は異常に厳しいマークに苦しんだ」「ホームチームでは圧倒的に最高の選手だった。試合を通して非常に活発で、相手にとって危険な場面を生み出した。久保にとっての素晴らしい一戦だった」と、こちらも2つの面に触れている。
日刊紙『El Pais』は「クボはバレンシアを揺さぶり続けた」「マジョルカで最高の選手が相手の守備に混乱と亀裂を生み出した」、ラジオ局『Cadena SER』は「彼はバレンシアにとっての“歯痛”だった」、そしてバレンシアのデジタル新聞『Levante-EMV』も「クボはマジョルカをコントロールし、前半の45分間に5度のファウルで止められた」と、それぞれ報じた。

そしてマジョルカの地元メディア『ok baleares』は全選手の寸評を記した記事のなかで「間違いなくチームで最高の選手だった。優等生であり、最高レベル」と賛辞を並べ、また、別の記事で「試合に影響を与えなかったムリチに代わり、久保はチームの中の最も鋭いファクターとなった」と記述した。さらに地元紙『Ultima Hora』は「クボはボールをコントロールし続け、この試合でのベストのパスを提供した」、そして『Diario di Mallorca』は52分のハウメ・コスタへの決定機提供を「センセーショナルなパス」と表現している。

構成●THE DIGEST編集部

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