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「彼の持ち味はミドルレンジやアイソレーションに限らない」後半戦を迎えるウィザーズ指揮官が八村塁への期待を語る<DUNKSHOOT>

今季はすべてベンチ出場ながら、徐々に調子を上げている八村。現地時間25日から始まる後半戦はさらなる活躍が期待される。(C)Getty Images
八村塁にとって勝負の後半戦が、間もなく幕を開ける。

現地時間2月17日(日本時間18日、日付は以下同)、オールスターブレイク前のラストゲームとなったブルックリン・ネッツ戦で、ワシントン・ウィザーズは117-103で勝利。この試合で八村は第4クォーターにフル出場するなど、いずれも今季最多の27分15秒出場、20得点を記録して勝利に大きく貢献した。

24日のチーム練習後、ウェス・アンセルドJr.ヘッドコーチ(HC)はこの試合の八村について、このように話していた。

「終盤はラマーカス・オルドリッジとのマッチアップの相性が良かったので(最後まで)出場させた。ディフェンス面ではサイズを生かしてスイッチできたし、オフェンス面ではピック&ロールからリムを攻めたり、ピック&ポップからスリーを打つこともできた。(残り1分30秒に決めた3ポイントは)貴重なプレーだった。終盤のラインナップは非常に良かった」

3年目の今季、八村はここまでいずれもベンチスタートながら、平均18.3分、8.9点、3.3リバウンド、1.0アシストをマーク。加えて3ポイントシュートは46.2%(平均1.0本成功)と、高い成功率を残している。
「彼の持ち味はミドルレンジやアイソレーションに限らない。ピック&ポップをしたり、コーナーから(3ポイントを)打ったりして、ほかの選手たちのためにスペースを作ることができる。そのスペースを生かして彼自身がドライブしたり、ほかの選手がドライブできる。(3ポイントの向上は)皆にとってプラスなんだ」

指揮官は八村の成長について触れ、「元気よくプレーして結果を出している」と高評価を与えた。

レギュラーシーズン残り24試合で、ウィザーズは現在イースタン・カンファレンス11位の27勝31敗(勝率46.6%)。プレーイン・トーナメント出場圏内にいる10位のアトランタ・ホークス(28勝31敗/勝率47.5%)とはわずか0.5ゲーム差だ。もっとも今後は、25日のサンアントニオ・スパーズ戦を皮切りに46日間で24試合、そのうち2連戦が6度もあるタフな日程が待ち受けている。

しかも今季平均23.2点、6.6アシストといずれもチームトップを誇るエースのブラッドリー・ビールが左手首のケガのため不在なだけに、後半戦も厳しい戦いになることは間違いない。
スパーズ戦ではトーマス・ブライアント(右足首捻挫)の出場が未定で、新加入のクリスタプス・ポルジンギスも右ヒザの骨挫傷により欠場見込み。ダニエル・ギャフォードのみとなるセンターのポジションには、八村も起用される時間帯が増えることが予想される。

八村はオフェンス時にパワーフォワード、ディフェンス時にはセンターを務めるなど、ポジションを攻守で分ける「クロスマッチ」で起用されることもたびたびあるが、指揮官は「攻守両面でメリットがある」と話す。

「フィジカルもサイズもあるから、相手のビッグマンによっては問題なく対抗できる。ポストでミスマッチになる心配がないので、1対1を任せられる。彼がディフェンスで4番(パワーフォワード)を務めている時は1番(ポイントガード)から4番までスイッチして、相手のガード陣を止められる。ラインナップに柔軟性をもたらして、相手オフェンスが長所を生かせなくなるんだ」とアンセルドJr.HC。

さらに指揮官は、八村の守備における万能性を付け加える。
「例えば相手の長所がピック&ロールなら、ボールハンドラーにもスクリナーにもサイズで対抗してスイッチすることができる。そうすればローラーにもサイズ負けしないし、相手はスペースが作りにくくなるんだ。ローラーにタグ(ヘルプ)を付ける必要がなくなるから、タグした選手が元の位置に戻ってクローズアウトする必要もなくなる。スイッチできれば常にマンツーマンでいられる」

試合中にスイッチが頻繁に行なわれる現代NBAにおいて、八村が持つ能力は理にかなっており、指揮官も大きな期待を寄せていることは間違いない。もちろん、オフェンス面でもさらなる向上を望んでいる。

「オフェンスでは4番としての役割をすべて把握してきたので、躊躇せずにプレーできるようになってきた。どんどん慣れて、もっと安定したプレーにつながるといいね」

2年連続のプレーオフ進出を目指し、勝負の後半戦を迎える八村。万能型ビッグマンのポルジンギスとの共演も楽しみながら、まずは25日のスパーズ戦に注目だ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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