NBAスカウトがレブロンの“衰え”を指摘「運動能力やスピード、爆発力を失った」<DUNKSHOOT>
開幕前は優勝候補と目されながら、ここまで今ひとつ波に乗り切れていないロサンゼルス・レイカーズ。現地時間12月12日(日本時間13日、日付は以下同)に行なわれたオーランド・マジックとの試合に106−94で勝利し、15勝13敗(勝率53.6%/ウエスタン・カンファレンス6位)で貯金を今季最多タイの2としたものの、期待された成績とはほど遠いのが現状だ。
そんななかで、大黒柱のレブロン・ジェームズは15試合の出場で平均26.0点、5.8リバウンド、6.9アシスト、フィールドゴール成功率50.0%と好成績をマーク。直近5試合で3度の30得点超えを記録するなど、12月30日に37歳を迎える今でもエリートレベルのスタッツを残している。
しかしその一方で、今季も数々のケガなどに見舞われここまで12試合を欠場するなど、年々故障離脱が増えているのも事実。加えて、個人スタッツは立派だが試合中のパフォーマンスにも衰えが見られ——年齢を考えれば十分ではあるが——、かつての怖さがなくなっているという指摘もある。
『Bleacher Report』のグレッグ・スワーツ記者は、そんなレブロンの“衰え”について、ウエスタン・カンファレンスに所属する球団のスカウトの言葉を紹介。「時の経過により、運動能力やスピード、爆発力が失われている」と記し、さらにこう続けている。
「彼はいまだにエリートレベルで、オールスター級ではあるものの、もはやリーグのベストプレーヤーではない。支配力は健在だが、時の流れが示している。彼は今でもアンストッパブルだが、そのプレーを長時間続けることはできないんだ。
彼はコート上で自ら“ロード・マネジメント”をしている。チームメイトに苛立つ素振りを見せたり、フロアに戻らなかったり、様々な理由で何度も自分のプレーを中断しているんだ。リムアタックしてフロアに倒れ、ファウルコールをされてから時間をかけて起き上がったりね」
球団スカウトは、レブロンが今でも高いレベルのパフォーマンスを披露しているものの、体力的な衰えからそのクオリティを長時間維持できないこと、そしてそれを維持するために様々な方法で体力を温存させていることを指摘。さらにこう付け加えている。
「もし彼が毎晩40分プレーしても、誰のためにもならないと思う。故障してしまうだろうし、実際に今季そうなっているのを我々は見ている。彼は運動能力やスピード、爆発力を失っているが、それは“時の流れ”によるものなのだ」
レブロンの今季の平均出場時間は36.7分で、これはチームトップの数字である。しかし、もうすぐ37歳となる大ベテランを酷使するのはチームにとって本意ではないはずで、大黒柱の負担を減らすためにオフにラッセル・ウエストブルックを獲得したのだが、そのウエストブルックの不振や故障者の続出もあり、ここまではあまり効果を得られていない状況となっている。
レブロンに適度に休養を与えつつ、チーム成績を向上させる。はたしてレイカーズは、この難しい課題を両立させることができるのか。ウエストブルックやアンソニー・デイビス、その他サポーティングキャストの奮起、そしてフランク・ヴォーゲル・ヘッドコーチの手腕に期待したい。
構成●ダンクシュート編集部
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