ウィザーズが3連勝でイースト首位タイ!八村塁の復帰は不透明も、指揮官は「戦術の一部を学んでいる」と明言<DUNKSHOOT>
ワシントン・ウィザーズは今季、開幕から八村塁、トーマス・ブライアントの主力2選手を欠くなか、予想を上回る好成績を残している。
先発パワーフォワードには今夏加入したカイル・クーズマ、センターには昨季途中に加わったダニエル・ギャフォードが入り、ポイントガードとスモールフォワードにもスペンサー・ディンウィディー、ケンテイビアス・コールドウェル・ポープと、いずれも今夏の大型トレードで獲得した新戦力が先発入り。生え抜きエースのブラッドリー・ビールとともに、盤石なスターターを形成している。
欠場が続いている2選手についてだが、今年1月に左ヒザ前十字靭帯を部分断裂したブライアントは、来年1月の復帰を目指している。
個人的事情によりトレーニングキャンプからチームを離れている八村は、11月2日(日本時間3日)に今季初めてチームメイトたちとジムで顔を合わせてワークアウトをこなしたと、元『NBC Sports Washington』のクイントン・メイヨ記者が報道。
そこで八村はチームリーダーたちとともに時間を過ごしたようで、8日には米メディア『The Athletic』が今後2週間以内にチームへ完全合流できる見込みと進捗状況を報じた。そこから試合出場に向けたコンディションを取り戻すことになるため、今季初陣まではもう少し時間を要することになりそうだ。
そんななか、ウィザーズのウェス・アンセルドJr.ヘッドコーチが、10日のクリーブランド・キャバリアーズ戦を前に八村の現状についてコメントした。
「ハチムラはコーチ陣との1対1の練習から次の段階へと進んでいますか?」という質問に対し、指揮官は「まだだ。引き続き、チームの練習施設でワークアウトをしている。先日もチーム練習の時間帯にウェイトトレーニングをやっていた。まだ(合流の)見通しは立っていない」と回答。
「まずはコンディションを万全にすることが第一だ。そこから進めていく。ビデオやプレーブックを使って、ディフェンスの戦術の一部を学んでいるところだ。一気に全てを覚えさせようとしたくはない。チームの戦術などについてはけっこう話し合っている。彼は試合を観ているから、意見の交換もしている。コミュニケーションは常に取っている」
指揮官は八村についてそう話しており、復帰を急がせていないことを強調した。
なお、ウィザーズはキャブズ戦を97-94で制して3連勝。9日に祖母を亡くしたビールは最初の10本のショットをミスし、試合全体でもフィールドゴール成功率21.1%(4/19)と苦しみ13得点、7リバウンド、7アシストに終わったが、終盤に貴重な3ポイントを2本ねじ込んだクーズマが22得点、モントレズ・ハレルが24得点、11リバウンドと、見事にカバーした。
この勝利で今季戦績を8勝3敗(勝率72.7%)としたウィザーズは、シカゴ・ブルズと並んでイースタン・カンファレンス首位タイをキープ。チームはここまで好調なことから、八村には時間をどれだけかけてでも、万全な状態でコートに立ってほしいところだ。
文●秋山裕之(フリーライター)
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