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もはや“奇跡”が起きなければ解決は無理? MLBロックアウト延期で大谷翔平も「モチベーションの低下」を不安視

MLBのコミッショナーであるマンフレッド(左)が頑なに折れずロックアウトが長引いている。その現状に大谷も不安を口にする。(C)Getty Images
現地時間2月1日、米放送局『ESPN』をはじめとする複数メディアは、MLBオーナー陣と選手会による新労使協定の交渉が、ふたたび破談したと一斉に報じた。これにより昨年12月2日から始まったロックアウトの延長は決定。今月16日からスタート予定だった各球団の春季キャンプも先延ばしになるのが決定的となった。

またも両陣営の溝は埋まらなかった。先月25日(現地時間)以来の交渉だったが、肝となる金銭面の話し合いで互いに譲らず。選手会側はボーナスプールや最低年俸の変更を要求しながらも、前回の会議より5000万ドルもダウンした1億ドルで譲歩をしたものの、合意に至らなかった。

ボーナスプール金額に関して、1000万ドルから頑なに譲歩の姿勢を見せないオーナー側は、今回の提案に「怒りを覚えた」(米紙『USA Today』)という。一方で、選手会側もオーナーたちの提案に「呆れかえっている」(米メディア『The Athletic』)と伝えられている。

今回の進展について『USA Today』は、「両者には、湾ほどの大きさの隔たりがある。最低年俸とぜいたく税の基準については全く動きがなかった」と報道。さらに「双方から奇跡的な解決策が出されるか、どちらかが諦めるしかない」と、シーズン開幕に向けた見通しを記した。
先行き不透明な状況には、選手たちも困り果てている。今季からシカゴ・カブスでプレーするマーカス・ストローマンは、自身のツイッターで「マンフレッドとその仲間は理由もなくシーズンを遅らせようとしている。今さら驚くことなんてない。ただただ、野球ファンのみんなを気の毒に思う」と皮肉っている。

さらに昨シーズンにMLBで大フィーバーを巻き起こした大谷翔平も、現状に対する難しさを吐露している。米メディア『The Athletic』など複数メディアが伝えたところによれば、「肉体的には大丈夫ですけど、問題が生じるとしたらメンタル面かもしれない」と明かしたという。

「シーズンがいつ開幕するか分からなければ、モチベーションの低下につながるかもしれない」

3月31日に予定されている開幕戦に向けては、労働ビザの支給やFA交渉など選手たちの準備期間を考えても、3月1日が“デッドライン”となる。はたして、「奇跡がなければ無理」とされる両者は合意に至るのだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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