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石川昂弥と鵜飼航丞ーー中日期待の若き大砲は、春季キャンプで飛躍のきっかけを掴めるか

石川昂は中村紀洋新打撃コーチから「手の動きは良くなってきている」と評価された。写真:岩国誠
立浪和義新監督率いる中日ドラゴンズが沖縄・北谷町でキャンプイン。初日となった1日、チームの将来を担う2人の若き大砲が、持ち前の長打力を大いにアピールした。

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ランチタイムに登場したのが、ドラフト2位ルーキー・鵜飼航丞。同期のドラフト1位・ブライト健太と共に打撃ゲージに入ると、次々ボールをスタンドへ放り込んだ。

「寮でコロナ感染者が出たため、久しぶりのバッティングだったのですが、バット自体はしっかり出ていました。タイミングが悪く、外されることも多かったのでそこは反省点ですが、バット自体はしっかり振ることができました」

長打を期待されている事は十分自覚している。その期待に応えるため、打撃練習では、通常の900グラムのバットの前に、1050グラムの赤いマスコットバットを使用。150グラムも重いそのバットでも、柵越え弾を放って見せた。実は大学時代、マスコットバットはあまり使ってこなかったという。

「プロに入って、振る力をもっと上げていかないと思い、作ってももらいました。自主トレで持ってはいたんですけど、個人練習でしか使っていなかった。このキャンプから、マスコットをしっかり使っていこうと思います」

今後はさらに150グラム重い、1200グラムのマスコットバットも届く予定となっている鵜飼。さらなるパワーアップで開幕一軍を狙う。
そしてもう一人は、2019年ドラフト1位・石川昂弥。今シーズンで高卒3年目を迎えるが、過去2年はいずれも怪我で泣かされた和製大砲だ。

「今年の目標はずっと1軍にいること。キャンプはあくまでも通過点なので、一軍にいることが当たり前で、あとは使ってもらえるように、結果を出して全力で練習するだけだと思います」

昨年の秋季キャンプで、中村紀洋新打撃コーチから、新たな打撃技術を伝授され、このオフはひたすらその技術の習得に取り組んできた。約2か月ぶりに再開した”師匠”から、体の開きを指摘されたものの「手の動きは良くなってきている」と、一定の成長を認められた。

そんな中村コーチが、石川の特打でバッティングコーチを務め、初の”師弟対決”。「投げていただいた事は光栄」としながらも、しっかり柵越えを放って見せた。

昨年、中日のチーム本塁打数69は12球団最少。球場の特性もあるとはいえ、優勝を目指すためには、本塁打の増産も大きな課題と言えるだろう。石川昂と鵜飼。二人の和製大砲が、このキャンプで才能を開花させることができるか。一見の価値ありだ。

取材・文●岩国誠

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