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新たな二刀流戦士獲得で本当に大丈夫?大谷翔平擁する「今すぐ勝ちたい」はずのエンジェルスの補強に疑問

大谷を中心としてチーム作りを進めているエンジェルス。だが、その補強は話題性こそあるが……。(C)Getty Images
「ソーレンゾオタニってマジか」

 今冬にニューヨーク・メッツからロサンゼルス・エンジェルスに加入したノア・シンダーガードは、現地時間11月29日にシンシナティ・レッズからフリーエージェント(FA)となっていたマイケル・ローレンゼンが新たに加わるかもしれないという一報を受け、自身のツイッターでつぶやいた。

 球界屈指の剛腕がそう驚くのも無理はない。現在29歳のローレンゼンもまたMLBでは数少ない二刀流戦士であり、「史上最強」と言われる大谷翔平との“タッグ”は実に興味深い。もしも、大谷が先発を務めた日に、外野を守っていたローレンゼンが継投するという光景が見られるとなれば、話題沸騰となるのは必至だ。

 仮に合意に至れば、大谷とのダブル二刀流など話題性に事欠かない契約。だが、いささか疑問点のある動向でもある。昨シーズンの投手防御率が4.68と低迷したエンジェルスが、早急に獲得すべきは実力派の投手だからだ。
  とくに今冬のFA市場は実力派の投手が多い。人気銘柄でもあるロビー・レイの確保は、競合も多く、至難の業と考えられるにせよ、ワンランク下がるマーカス・ストローマンやカルロス・ロドンは早々に獲得に動くべきだろう。

 二刀流挑戦に向けて日夜鍛錬に明け暮れる努力家でもあるローレンゼンに可能性を感じないわけではない。それでも今季は中継ぎとして27試合で投げ、防御率5.59、四球率4.34、FIP(投手の責任範囲での防御率)4.17と安定性に欠けた彼が先述のFA戦士たちと比べて計算し難いのは言うまでもない。加えてシンダーガードも2020年3月に受けたトミー・ジョン手術から復帰してからフルシーズンは戦っていない……。やはり欲しいのはローテーションを支えられると確証のある先発だ。

 先日、シンダーガードは移籍を決意した理由として、「ミナシアンGMの情熱を、今すぐに勝ちたいという強い意欲を感じて熱くなった」と語っていたが、エンジェルスはこのスカッドで強豪がひしめく地区を勝ち抜けるだろうか。少なくとも現状では疑問符を付けざるを得ない。

構成●THE DIGEST編集部

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