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大谷翔平の“勝ちたい発言”をエンジェルス首脳陣はどう受け止めたのか。名GMが「驚きはなかった」と語る理由は?

二刀流で新たな歴史を刻んだ大谷。話題をさらった“本音”に球団幹部はなにかを感じたのか。(C)Getty Images
遡ることおよそ2か月前。激動のレギュラーシーズンが終わりを迎えようとするなか、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は9月26日のシアトル・マリナーズ戦後の記者会見で、胸の内に秘めていた想いを吐露した。
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「もちろん、ファンのひとも好きですし、球団自体の雰囲気も好き。ただそれ以上に勝ちたいという気持ちのほうが強いですし、プレーヤーとしてはそのほうが正しい」

真っ当な意見だろう。大谷自身が二刀流による歴史的な快進撃を見せた一方で、エンジェルスはアメリカン・リーグ西地区で首位から18ゲーム差の4位と低迷。開幕前の目標だったポストシーズン進出を7年連続で逃していたのだ。

のちに大谷は「一番近くで支えてもらった球団ではあるので、もちろんオープンな気持ちで話す」とも明かし、2023年までとなっている契約の延長にも前向きな姿勢を示した。それでも、一世紀にひとりの逸材と謳われる男が放った「勝ちたい発言」に、米メディアは過剰に反応。一部では「オオタニがフリーエージェントでの競合による移籍を望んでいるのではないか」との憶測も飛び交った。

このとき、エンジェルスの首脳陣は大谷の正直な発言をどう受け止めていたのか。現地時間11月12日に米紙『NY Times』の取材に応じたペリー・ミナシアンGMは、「彼のあの発言を受けて、あらゆることが議論されたのは私も知っている」と明かした。
「私もショウヘイの意見に同意する。クラブハウスの他の人間にも訊いてみたら分かると思うが、勝ちたくないメジャーリーガーなんていないんだ。もしそんな選手がいるなら私に会わせてほしいし、話をさせてほしい。とにかく彼のあの発言に驚きはしなかったよ」

大谷とは常々コミュニケーションを取り合っているというミナシアンGMは、「ショウヘイにはグラウンド外でも感動させられることばかりだ。チームメイトとのやり取りや、試合に向けた調整能力、スタッフへの献身性なども素晴らしい」と絶賛。そのうえで含みを持たせながら、次のように続ける。

「私がなによりも考えているのは、組織が上手くいくかどうかだ。成功するために最適な場所とはなにかを、どんなときでも一番心配している。とにかく最重要なのはショウヘイ・オオタニでも、マイク・トラウトでもなくチームだ。こういうことを言うのは初めてかもしれないが、私は集団としてなにかを達成したいんだ」

球界屈指のポテンシャルを存分に発揮した大谷。来季、その図抜けた力はチームの結果に繋がるのか。注目せずにはいられない。

構成●THE DIGEST編集部

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