
北口榛花(写真:ロイター/アフロ) 8月7日、パリオリンピック女子やり投げ競技予選に北口榛花が出場し、1投目でいきなり予選通過ラインの62mを超える投てきを決めた。 62m58の記録を出したことで2投目は行わず、10日に行われる決勝に駒を進めた。
競技場で練習できたのは当日のみ、それでも基準記録を容易にクリア
東京オリンピックでは左脇腹痛の影響により決勝で満足のいく投てきができなかった。 しかし今回はコンディションも上々で、北口本人も「今シーズンベストを必ず更新したい」と意気込んでいる。 シーズンベストはモナコで行われたダイヤモンドリーグで記録した65m21だ。 パリオリンピックで金メダルを狙うためには65m以上が必須となるため、必然的にシーズンベストを狙うことになる。
日本勢では上田百寧が全体12位で決勝進出
このパリオリンピック女子やり投げ競技には、北口だけでなく上田百寧と斉藤真理菜も参戦している。 上田百寧は自己ベスト61m75に迫る61m08の記録を出し、見事全体12位で決勝に進出した。 自己ベスト62m37の斉藤真理菜は本来の実力を出し切れず59m42で予選敗退となった。
金メダルのライバルとなるのはマリア・アンドレイチクとサラ・コラク、フロル・ルイスウルタド、ジョアネ・ファンダイクか
北口は1投で62mを超える投てきで決勝に進んだが、ライバルはさらに良い投てきを行っている。 ポーランドのマリア・アンドレイチクは、1投目で65m52という大投てきを記録した。 クロアチアのサラ・コラクも2投目に64m57、コロンビアのフロル・ルイスウルタドは1投目で64m40を記録している。 北口とは違う1組の方でも、南アフリカのジョアネ・ファンダイクが、1投目で64m22の記録を叩き出している。 これらの記録を踏まえれば、決勝でのメダル争いはやはり65mラインとなるはずだ。 65mを記録すれば、銅メダル以上を獲得できる可能性はグッと高まる。 北口を含めた5人のうち2~3人が65mオーバーという可能性すらあるため、北口が金メダルを狙うならば、シーズンベストはもちろん、2023年に記録したキャリアベストの67m38に近い記録を出す必要があるかもしれない。 世界女王といえどもパリオリンピックの金メダルは容易ではないようだ。 果たして10日に決勝で北口がどのような投てきを行うのか、注目しよう。
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