
流れを引き寄せた大谷翔平の雄叫び、劇的逆転勝利でいざアメリカとのWBC決勝戦へ
写真:大谷翔平(USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)
3月21日、WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)準決勝「日本代表対メキシコ代表」の一戦が行われ、6-5で日本代表が勝利した。
4-5で迎えた9回裏にそれまで大不振だった村上宗隆(23)が逆転サヨナラ2塁打を放ち、侍ジャパンに勝利をもたらした。
この歴史的な勝利を引き寄せたのは、やはり大谷翔平だ。
9回裏の先頭打者として2塁打を放った際の塁上での雄叫びは、確実に侍ジャパンに流れを引き寄せた。
試合は終始メキシコペースだったが、侍ジャパンは粘り強さで逆転勝利を掴む
メキシコは非常に強いチームだった。
先発したサンドバルは素晴らしく、侍ジャパンの強打者たちを相手に圧巻のピッチングを披露しスコアボードに「0」を並べた。
続くJ.アルキーディも好投し、日本は6回まで完璧に抑えられた。
侍ジャパンも佐々木朗希と山本由伸という日本を代表する投手を起用したが、思いのほかメキシコ打線が良く、結局5失点を献上してしまった。
打撃での殊勲者は、やはりクリーンナップの3人だろう。
大谷翔平は2安打で、特に9回裏先頭打者で打った2塁打は素晴らしかった。
吉田正尚は3安打で、確実に7回の3ランホームランで敗戦ムードの侍ジャパンを蘇らせた。
そして村上宗隆は1安打ながら逆転サヨナラ2塁打でこの激戦に終止符を打った。
山田哲人も国際試合の強さをいかんなく発揮し2安打、近藤健介も2安打と勝負強さを見せた。
誰よりも闘志を前面に出した大谷翔平が流れを引き寄せた
9回裏に放った先頭打者としての2塁打は、当然ながら大きなプレーだったが、塁上でベンチに向かって吠えたその雄叫びは、サヨナラ勝ちを引き寄せるものだった。
大谷はこの9回以外にも、6回の安打の際も大きくベンチに向かって盛り上げる仕草を見せた。
そして7回に四球を選んだ瞬間にも雄叫びを上げて一塁に進んだ。
流れ的には完全にメキシコペースであり、敗戦の雰囲気も出ていただけに、この大谷の気合が侍ジャパンのメンバーを奮い立たせた大きな要因となったのは間違いない。
WBC全体で見ても、20打数9安打で打率.450、1本塁打8打点、先発2試合登板で防御率2.08の2勝と異次元の大活躍となっている。
侍ジャパンは大逆転勝利で最高の雰囲気のまま、明日22日のWBC決勝アメリカ戦を迎える。
はたして野球の神様はどんな結末が用意しているのか、注目しよう。
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