来年のパリ五輪は「今は現実味がない」 勝みなみの米国行きを後押しした大きな“要因”は?
昨年末の予選会(Qシリーズ)を5位で突破し、米ツアールーキーとして2023年を戦う勝みなみ。10日に茨城県の茨城ゴルフ倶楽部で行われた取材で、改めて海外で戦う目的を話した。
雪が降るコースのなかでも和やかな雰囲気。ただ時折その言葉には熱も帯びる。大目標に掲げたのは海外メジャー制覇。特に「全米女子オープンで勝ちたい」という思いは強い。そこに向け、トレーニングなどに力をいれる毎日だ。
勝にとって、何が米国参戦におけるモチベーションになるのか? 例えば、来年はパリが舞台となる五輪が開かれる。現在、世界ランク56位で日本勢10番手につける勝だが、加算ポイントのベースが高い米国での活躍次第では十分に逆転可能。それもあって会見では、五輪代表への意識についての質問も出た。
ただ、勝の答えは「今は現実味がない」。ゴルフが五輪競技として復活したのは16年リオデジャネイロ大会からで、実に112年ぶり。それゆえジュニア時代には目標としてなかったもの、というのが理由になる。「(子どもの頃から)見ていたのはオーガスタや、全米女子オープンだったので、あの舞台で優勝したいという気持ちが大きい。五輪よりも全米や全英のほうを重要視している」。もちろん「経験を積んだら考えが変わるかもしれない」という気持ちもあるが、今は“メジャー”が最重要ターゲットとなる。
また、こんな理由も米国行きを後押しした。「いろんな方としゃべって、人としてのスキルもアップしたい。日本でも、『そういう考え方があるのか』と気づかされることは多い。世界に出るともっとあるかも。人としても、いろいろ学んで成長したいですね」。大きく成長した姿で、ゴルフ界のビッグタイトルをつかみとる。それが今、24歳が描いている未来図だ。(文・間宮輝憲)
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