
シルバの負傷で「真価」が問われる久保建英。レアル・ソシエダの「王様」になるチャンス!
写真:ダビド・シルバ(提供:ムツ・カワモリ/アフロ)
10月22日に行われたバジャドリード戦でレアル・ソシエダの司令塔であるダビド・シルバ(36)が負傷し、W杯までの残り5試合を欠場することになりそうだ。
スペインメディア「El Desmarque」は、トップ下の代役を日本代表MF久保建英(21)が務める可能性が高いと報じている。
シルバは卓越したテクニックでソシエダの司令塔として活躍
ダビド・シルバは、サッカーファンであれば知らない者はいないほどのレジェンドだ。
スペイン代表でのキャップ数は123試合で、35得点32アシストと素晴らしい結果を残し、2008年、2012年の欧州選手権制覇と2010年ワールドカップ優勝というビッグタイトルも獲得している。
10年間在籍したマンチェスター・シティでは、4度のプレミアリーグ優勝を経験。
加入2年目にはなんと17アシストを記録するなど、全盛期はヨーロッパでも屈指の司令塔として活躍した。
そんなシルバは、2020—2021シーズンよりレアル・ソシエダに移籍しプレーしている。
全盛期ほどの数字は残せなくなったが、今なお圧倒的なゲームメーク力を誇り、好調なチームを牽引している。
久保にとってはシルバの後継者を印象付ける絶好の機会に
EL(ヨーロッパリーグ)優勝とラ・リーガ4位以内を目指すレアル・ソシエダにとってシルバの負傷離脱はあまりにも大きすぎる痛手だ。
しかし、久保個人にとってみると、逆にチャンスであるとも言える。
なぜならば、「シルバの後継者を印象付ける絶好の機会」となるからだ。
元々はシルバのターンオーバー要因としての加入といった見方が強かった久保だが、アルグアシル監督の意向によるコンバートによってセカンドトップという新たなポジションでスタメンを勝ち取った。
しかし、ソシエダとしては、将来的にトップ下を任せたい気持ちが強いはずだ。
ダビド・シルバは36歳の今もなおレアル・ソシエダで一番上手い選手ではあるが、寄る年波には勝てないだろう。
今季はヨーロッパのトップレベルでも活躍できるレベルを維持できているが、来季に同じレベルのプレーができるとは限らない。
それゆえに、久保は今季中にトップ下でシルバ並み(もしくはそれ以上)のプレーが可能であることを示さなければならない。
現在はFWに故障者が多く、レギュラーを確保できているが、来季はかなり高い確率でFWの3番手以下に序列を下げるはずだ。
スペイン屈指のFWであるオヤルサバルやナイジェリア代表サディクが復帰し、フランス期待の若手FWであるアリ・チョーも今季よりさらに力を付けるだろう。
来季のチャンピオンズリーグ出場権が獲得できたならば、ノルウェー代表のセルロートを完全移籍で獲得するといった選択肢もあり得るかもしれない。
今後数年間、久保がレアル・ソシエダで活躍していくためには、シルバの代わりにトップ下のスタメンとなる必要があるのだ。
師匠を超えるための戦いがついに始まる。
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