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カリーが左足負傷で無期限の離脱…ケガの原因となったスマートが釈明「不運なことに、あのプレーが起きてしまった」<DUNKSHOOT>

ウォリアーズ戦の第2Q、カリーと接触後に今度はトンプソンに飛び掛かるスマート。(C)Getty Images
現地時間3月16日(日本時間17日)に行なわれたボストン・セルティックス対ゴールデンステイト・ウォリアーズの一戦は、アウェーのセルティックスが110−88で快勝。直近7試合で6勝目をあげた。

ウォリアーズにとっては連勝が4でストップしただけでなく、後味の悪い試合となった。第2クォーター中盤、ルーズボールを取りにいったステフィン・カリーが相手のマーカス・スマートと交錯し、左足を痛めて途中退場。エース不在となったチームは、ジョーダン・プールが後半だけで27得点と爆発するも、前半終了時に背負った16点ビハインドを覆すには至らなかった。

プレーオフまで残り1か月という大事な時期でのエース離脱が、大きな痛手なのは言うまでもない。MRI検査の結果、カリーの左足には構造上の損傷こそ見つからなかったものの、靭帯の捻挫により無期限の離脱。プレーオフ開幕には復帰できる見込みと『ESPN』が報じているとはいえ、2018年以来となる覇権奪取を狙う元王者にとって暗雲が立ち込めることとなった。
結果的にケガを負わせてしまったスマートに対して、ウォリアーズ側は彼が普段から身体を投げ出してしてプレーしてきたことから、スティーブ・カーHCやドレイモンド・グリーンの口から“ダーティー”という言葉が発せられることはなかった。

とはいえ、スマートとの接触でカリーが左足を痛めてしまったことは事実。件のプレーに対して「危険」「不必要だ」と表現している。

「ステフが大丈夫であることを祈っている。俺は(あの時)彼のことは見てさえもいなかった。あそこにボールが見えたからダイブしていったんだ。プレーメークしようとしただけ。でも不運なことに、あのプレーが起きてしまったんだ。今はそのことが凄くショックだ」

スマートは例のダイブについてそう明かし、自身がダーティーなプレーヤーではないとコメントしている。

「あまり気にしないようにしている。俺は自分がどんな男なのかはわかっている。チームメイトたちも、俺がダーティーなプレーヤーではないと知っている。コートへ出たらチームのために全てを捧げて、ハッスルする男なんだとわかってくれている」
スマートは公称193cm・100kgのパワーガードで、俊敏なガードから屈強なビッグマンまでマッチアップできるスイッチディフェンダー。ハッスルプレーが身上で、オールディフェンシブ1stチームに2度選ばれた実績を持ち、セルティックスの“ハート&ソウル”とも称される。

彼が毎試合、チームファーストを率先してハードワークをこなしていることは誰もが知るところだろう。だた、溢れんばかりのエナジーが時折空回りしてしまい、今回のような事態を招くこともある。

カリーと接触直後のプレーでは、トランジションから得点を狙ったクレイ・トンプソンのフェイクに引っかかってしまったスマートが、足をぶつけてショットを阻止する危険なプレーもあった。

これにはカーHCをはじめ近くにいたグリーンやオットー・ポーターJr.も「おい何だよ、今のは!」と怒りを露わに。このプレーに対しても、スマートは見解を語っている。
「俺はブロックしようと、ストップしようとしたんだ。彼がポンプフェイクして、俺の身体の一部が残ったまま、ほかの部分は離れてしまった。あれもゲームのうちさ。特に素晴らしい相手とプレーしている時ならなおさら。ボールを手にしていたら、プレーメークしてフリースローに持ち込もうとするものさ。彼(トンプソン)は見事にそれをやってのけたということ」

スマートからすれば、試合の中で、カリーやトンプソンを何とか抑え込もうとしていただけなのだろう。しかし、もしあのプレーでスマートの足がトンプソンの手や指を強打していたら、最悪の場合は骨折や靭帯損傷という事態に発展していたかもしれない。そうなってはリスペクトを得られなくなる可能性もあるだけに、危険と隣り合わせのプレーとも言える。

「俺たちはみんな人間なんだ。彼に感情があるように、俺にだって感情はある。(批判されても)かまわないさ。双方からリスペクトがある限り、そういうことを話すのは問題ない」と、スマートは締めくくった。

文●秋山裕之(フリーライター)

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