
今回から4回に渡って、過去のサッカーのワールドカップで印象的だった写真を紹介します。
まずは、2010年南アフリカワールドカップのときの1枚です。
開幕戦は多くのカメラマンが取材に殺到してスタジアムへ入れないということで、私は旧黒人居住区のソウェトというところにある、子どもたちの施設に行きました。
エイズなどで親を亡くしてしまった子どもたちが共同生活をしている施設で、そこで用意されたテレビの前にみんなかぶりついて開幕戦を見ているところです。
もともといつもとはちょっと違うところからワールドカップの盛り上がりを撮りたいという思いがあったんですが、この1年前のコンフェデレーションズカップという大会で南アフリカを事前取材していたときに、こうした場所があるというのを知りました。
施設自体はいいんですが、外は舗装もされてない道を行ったところで、下水道も整備されていないような場所でした。いわゆるスラムのなかにある施設ですね。
そうしたところで子どもたちが共同生活をしていて、こうしてパブリックビューイングをやっている。
こういうのもワールドカップのシーンのひとつかなと思っています。
岸本勉(きしもと・つとむ)1969年生まれ、東京都出身。
10年余りスタッフフォトグラファーとして様々な国内外のスポーツイベントを撮影。2003年に独立、「PICSPORT(ピクスポルト)」を設立。良くも悪くも人の記憶に残る写真を撮ることを心がけている。オリンピックは夏季冬季合わせて17大会、FIFAワールドカップは7大会、ほか国内外問わず様々なスポーツイベントを取材。国際スポーツプレス協会会員(A.I.P.S.)/日本スポーツプレス協会会員(A.J.P.S.)
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