NBA挑戦の富永啓生 2WAY契約を勝ち取るためには3ポイント成功率以外の能力UPも必須

富永啓生(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

富永啓生(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)
B1リーグのレバンガ北海道に加入した富永啓生(24)は、7月10日(現地時間)から行われるサマーリーグに参加することになっている。

インディアナ・ペイサーズから声が掛かったことにより実現したチャレンジだが、正直なところ富永が2WAY契約を勝ち取る確率は極めて少ない。

NBAでプレーしたいという夢を「将来的に」叶えるためのチャレンジと位置付けるのが妥当だといえるだろう。

富永がNBA選手となるために取り組むべき2つの課題

富永は昨シーズンGリーグのマッドアンツ(ペイサーズ傘下)でプレーしたが、1試合平均8分程度(14試合)の出場時間しか得ることができなかった。

8分間で平均5.4得点という数字は悪くなく、3ポイントシュートの成功率も46.9%と高い数字を残しているため、決してすべての面で通用しなかったわけではない。

2つの能力をワンランク高めることができれば、Gリーグでも十分に通用し、2WAY契約を掴みNBAのコートでプレーできるかもしれない。

その2つの能力とは、「ハンドリング」と「ディフェンス」だ。

富永は当たりハズレは大きいものの、前述したように3ポイントの成功率自体は一定以上の高さが期待できる。

コーナー3に特化したシューターとしてならGリーグやNBAといった高いレベルでもプレーできるかもしれない。

しかし、さすがに「それだけ」で起用してくれるほど甘い世界ではない。

最低限のハンドリングスキルを身につけられれば、ディフェンスにつかれた状態からでも3ポイントシュートを放つことが可能となる。(もしくは3ポイントを囮にしてアシストといった選択肢も出てくる)

河村勇輝ほどのハンドリングは無理だが、現状よりもワンランクUPさせる必要があるのは確かだろう。

そしてディフェンスも同様に成長必須だ。

富永は昨シーズンにおいて「ディフェンス面がいちばん成長できた」と述べているが、残念ながらそれでもまだGリーグやNBAでは通用しないレベルだ。

タイトなディフェンスができるアジリティだけでなくフィジカルも強くし、ワンランク上のディフェンスができるようになれば、3ポイントの名手として試合の要所で使いたいと思わせる選手になれるはずだ。

果たして富永は自身初となるサマーリーグでどのような経験を積むことになるのか、そのプレーに注目だ。