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全米でジョコビッチから“今季最高の勝利”を挙げたメドベージェフ「ビッグ3が去っても新たなヒーローが現れる」と未来を予言<SMASH>

将来ビッグ3を継ぐヒーローが現れると断言するメドベージェフ。全米でGS初優勝を飾った自身もその候補の1人だろう。(C)Getty Images
長く男子テニス界はロジャー・フェデラー(スイス/40歳)、ラファエル・ナダル(スペイン/35歳)、ノバク・ジョコビッチ(セルビア/34歳)の「ビッグ3」が席巻してきた。全員がグランドスラム優勝回数20回で並ぶとともに、2010年から21年までの12年間で四大大会47回のうち38回の制覇。ツアーにおける覇権の大きさを物語っている。

だが、ここ最近はダニール・メドベージェフ(ロシア/25歳)やアレクサンダー・ズべレフ(ドイツ/24歳)をはじめとして、将来性豊かな次世代のプレーヤーが続々と台頭。世代交代の波が押し寄せる中、このほど母国ロシアのスポーツ新聞「Sport Express」のインタビューに応じたメドベージェフが「将来的にフェデラー、ナダル、ジョコビッチが残したレガシー(遺産)を受け継ぐ新しいヒーローが出てくるのではないか」と語った。

「フェデラー、ナダル、ジョコビッチがテニス界から去ってしまうとなれば、それは本当に大きな出来事だ。彼らはもう若くないが、今でも非常に質の高いプレーをし、グランドスラムでも優勝している。彼ら3人は人々が想像しうる記録も、想像できないような記録も打ち立ててきた」
そのように偉大なビッグ3の強さを称賛したメドベージェフだが、一方で「彼ら3人が去った後も人々を夢中にさせる新たなヒーローが現れると確信している」と断言。

その根拠について「歴史には周期性があると思うんだ。ボリス・ベッカーやイワン・レンドルが引退してから、誰もがテニス界の未来を心配した。でも、彼らに代わってピート・サンプラスやアンドレ・アガシが活躍したんだ」と説明した。

最後に「あなたの2021年シーズンの最高の勝利を挙げるとしたら?」と問われたメドベージェフ。ビッグ3の中でも今なお絶対王者として君臨するジョコビッチの「年間グランドスラム(1年で全ての四大大会を制覇すること)」を阻止してGS初優勝を成し遂げた今年9月の全米オープン決勝を挙げ、以下のように続けた。

「“クールな勝利”というのはたくさんあったが、全米オープン決勝でのノバクとの対決が特に印象に残っている。まず、本当にいいプレーができたし、僕にとっては最も重要な試合だった。もしかすると、もっと質の高いプレーをした試合もあったかもしれないが、僕の記憶には残っていない」

そのメドベージェフは現段階で元日から開催される「ATPカップ」(オーストラリア・メルボルン/国別対抗戦/ハードコート)、同月17日開幕の「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/グランドスラム/ハードコート)にエントリーしている。来シーズンもメドベージェフのさらなる活躍に期待は高まるばかりだ。

文●中村光佑

【PHOTO】グランドスラム初Vのメドベージェフら2021全米OPで躍動した男子選手たち

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