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「新しいビッグ3は存在しない」元世界1位で将来ナンバー1候補のコーチを務めるフェレーロが断言<SMASH>

現役時代にはビッグ3と対戦してきたフェレーロ(左)。写真は2013年のフェレーロとフェデラー(右)。(C)Getty Images
 男子テニス元世界ランク1位で、現在は18歳のカルロス・アルカラス(スペイン/32位)のコーチを務めるファン・カルロス・フェレーロ氏が、ギリシャのスポーツ紙『Gazetta』のインタビューに応じ、「新しいビッグ3は存在しない」と断言した。

 長らく男子テニス界はロジャー・フェデラー(スイス)、ラファエル・ナダル(スペイン)、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)の「ビッグ3」が席巻してきた。全員がグランドスラム優勝回数20回で並ぶとともに、2010年から21年までの12年間で四大大会47回のうち38回の制覇。ATPツアーにおける覇権の大きさを物語っている。

 すでにフェデラーは40歳、ナダルは35歳、ジョコビッチは34歳と高齢ではあるものの、いまだに強さとカリスマ性を兼ね備えたビッグ3はファンからも絶大な人気を誇る。だが、ここ最近はアレクサンダー・ズべレフ(ドイツ/24歳)やダニール・メドベージェフ(ロシア/25歳)、ステファノス・チチパス(ギリシャ/23歳)といった将来性豊かな次世代のプレーヤーが続々と台頭。さらにアルカラスやロレンツォ・ムゼッティ(イタリア/19歳)をはじめとした10代選手の成長も著しい。
  そんな若手たちをフェレーロ氏は「今のテニスプレーヤーは以前よりも技術的に完成されていると思う」と高評。一方で「新しいビッグ3は存在しないだろう。フェデラー、ナダル、ジョコビッチのように3人の選手がこれほど長く勝ち続けることは難しいし、もう二度と見られないと思う」と予想し、こう論じた。

「(これからは)メドベージェフ、ズベレフ、チチパスのようにここ数年活躍しているトップテニスプレーヤーだけでなく、シナーやコルダのようなさらに若い選手の飛躍も見られると思う。それでも彼らがロジャー・フェデラー、ラファエル・ナダル、ノバク・ジョコビッチが残したレガシー(遺産)に匹敵することは難しいと考えている」

 フェデラー、ナダル、ジョコビッチの現役引退後の男子テニス界はどうなっているのだろうか。現段階で想像するのは難しい部分もあるが、次世代の選手たちが存在感を示してくれることを期待したい。

文●中村光佑

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