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【テニス壁打ち練習法=11】リズムの異なる2種類の「ハーフボレー練習」<SMASH>

近い距離から壁に向かって球出しし(1)、返ってきたボールのバウンド直後を捉え(2)、手首を使わずに送り出す(3)。慣れたら距離を長くしよう(下段)。写真:THE DIGEST写真部
1人で手軽に行なえ、基礎をしっかり学べるテニスの練習法「壁打ち」。では、どんなメニューをこなせば効果が高いのか? “練習のスペシャリスト”である日本体育大学の森井大治・硬式テニス部監督が、お薦めのメニューを紹介するシリーズ。その11回目だ。

◆   ◆   ◆

普段、ハーフボレーというのは練習機会が少ないものだが、壁打ちなら納得いくまで球数をこなすことができる。ボールを壁にぶつけ、跳ね返ってきたところをショートバウンドで返球。繰り返し練習して、そのタイミングを身体で覚えよう。

最初は壁の近くに立って、短い距離で行なうといい(写真上段)。ボールがゆっくりなので、初級者でも感覚をつかみやすい。また、これはダブルスで前衛にいる時、足元に緩いボールを沈められた状況の練習にもなる。

【練習の手順】
1:壁との距離が近いので、弱めに球出しする
2:ボールがバウンドした直後、跳ね上がってくる途中を捉える
3:深く打ちたいのか、短く沈めたいのかによって、壁に当てる高さを調整
慣れてきたら壁から離れて立ち、強めの球出しからハーフボレーしよう(写真下段)。これはサービスダッシュ時に、低く来たリターンを1stボレーする練習として最適。ドロップショットと同様、壁打ちならミスしてもボールが返ってくるので、感覚の微調整がすぐにできる。

壁との距離にかかわらず、打ち方で注意したいのは、手首を使わないこと。繊細なタッチを要するハーフボレーで手首を使うと、面の向きが急激に変わってコントロールを乱す原因になる。手首の形をキープしたまま面をボールの後ろに置き、当てたら自然に送り出すイメージで丁寧に返球しよう。

解説=森井大治
ナショナルメンバーの経験を持つ元プロ選手。引退後は筑波大学大学院でコーチ学を修了。ユニバーシアード代表監督、早稲田大学庭球部コーチなどを歴任後、現在は日体大監督を務める。※協力=倉橋孟甫(日体大テニス部)

構成●スマッシュ編集部
※『スマッシュ』2020年3月号より再編集

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