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三木隼「楽しむことができました」橋津監督「本当によく頑張ってくれました」<卓球・インターハイ>

<第92回全国高等学校卓球選手権大会 日時:8月8日~8月13日 場所:北海道・北ガスアリーナ札幌 46(札幌市中央体育館)>

13日、第92回全国高等学校卓球選手権大会(以下、インターハイ)は最終日となる大会5日目を迎え、男子シングルス決勝が行われた。三木隼(野田学園)が萩原啓至(愛工大名電)をゲームカウント3-1で下し、見事初優勝に輝いた。

試合後、三木と橋津文彦監督(野田学園)が報道陣の質問に答えた。

三木隼インタビュー

写真:男子シングルス優勝の瞬間/撮影:ラリーズ編集部
写真:男子シングルス優勝の瞬間/撮影:ラリーズ編集部

率直な感想は

去年の全日本ジュニアがベスト8で終わって、同じ萩原選手に負けていました。

あまり去年のインハイから自分の中で納得いく結果が出ていなかったので、優勝できてホッとしています。

決まった瞬間はどういう心境だったか

去年のインターハイから自分の中で納得いく結果が出ていなくて、正直自分が本当に強くなってるのかどうかもわからないくらい自分に自信がなかったので(今は)安心しています。

去年から今年のインターハイにかけて変わったことは?

野田学園OBの方がよく練習に来てくれるのですが、大人と高校生では戦術に関する頭の使い方が全然違うなと感じています。

自分はそこがまだまだだなと思っていたので、技術面というよりは戦術の組み立て方を考えて毎日練習していました。

平野友樹さんや有延(大夢)さん、戸上(隼輔)さんら多くの方が来てくださって、その都度、技術面や戦術面のアドバイスをもらっていました。

昨年のインハイや国体ではあと一歩のところから挽回されて負けることが多かったのですが、競った場面でやってはいけないことなどを教えてもらいました。

今回の試合前にも有延(大夢)さんがLINEでアドバイスを送ってくれてすごく感謝しています。

その成果が今回でのインターハイでも出ましたか?

写真:三木隼(野田学園)/撮影:ラリーズ編集部
写真:三木隼(野田学園)/撮影:ラリーズ編集部

そうですね。「勝ちたい勝ちたい」という思いをなるべく殺して、頭の中は冷静に戦えたのかなと思います。

決勝の試合を振り返って大きかった場面

(第4ゲームの)12-13で負けているときにクロスに思い切ってチキータを打ったのが良かったと思います。

ゲームカウント2-0まではすごくよかったのですが、第3ゲームあたりから「勝ちたい」という気持ちが出てしまって力が入っていたのですが、それを抑えて思いっきり振ることを意識して打ちました。

ベンチから橋津監督からかけられた言葉は?

「お前のいいところは攻撃力だから、両ハンドを思い切って振っていくしかないよ」と言われて、そこから開き直れたのかなと思います。

インハイ決勝の舞台の雰囲気は?

全国大会の舞台で初めての決勝でした。やっと決勝に来れたという感じだったので、あまり雰囲気に呑まれることもなく楽しむことができました。

今後の目標は

写真:三木隼(野田学園)/撮影:ラリーズ編集部
写真:三木隼(野田学園)/撮影:ラリーズ編集部

高校生以下の試合はこれで最後なので、これからはシニアの部で活躍できるようにしたいです。今年からTリーグ(静岡ジェード)にも入団させていただいたので、出る機会があればチームに貢献して自分をもっとアピールしていきたいです。

将来的にはどのような卓球選手になりたいか

野田学園のOBの先輩方のように国内大会でも国際大会でも活躍できるような選手になっていきたいです。

橋津監督インタビュー

写真:優勝後に抱擁を交わす三木隼と橋津文彦監督(野田学園)/撮影:ラリーズ編集部
写真:優勝後に抱擁を交わす三木隼と橋津文彦監督(野田学園)/撮影:ラリーズ編集部

インターハイを総括してどうですか?

(学校対抗の明豊戦で)木塚(陽斗)くんに2点取られるのは覚悟していたので、4・5番のシングルスで勝とうという話をしてきたのですが、(5番の)芝(拓人)にプレッシャーがかかってしまったのをなんとかしてあげられなかったのが申し訳なかったです。

学校対抗で負けた日の夜はすごく考えましたね。この負けをまた忘れないように生徒の指導に当たっていきたいと思います。

団体で負けてしまったのですがシングルスでは皆残っていたので「誰か必ず優勝しろ」と気合いを入れて臨むことができました。

三木(隼)は本当によく頑張ってくれましたね。決勝前から(三木は)優勝できると僕は思っていました。僕がインターハイのシングルス決勝のベンチに入ると勝率高いので(笑)。

戦術面のほかに感情面も本人と共有して優勝するイメージをもって決勝に臨むことができたと思います。

2ゲーム連取後に追い上げられつつあった第3ゲーム以降は、どのようなアドバイスをしていましたか?

相手がどのようにサーブしてきてレシーブするのかといった戦術面のことを記憶することは大事なのですが、逆に、「あのゲーム取っておけばよかった」といった精神面での負の記憶は消さないといけないんですよね。

学校対抗の時はネガティブの方に引きずってしまったのですが、三木のベンチに入った時は記憶に残すことと記憶から消すことをはっきりして技術面や感情面のアドバイスをすることでうまくサポートができたかなと思います。

選抜も優勝して全員がシングルスランクに入った高3世代は、どういう世代でしたか?

写真:野田学園団体メンバー/撮影:ラリーズ編集部
写真:野田学園団体メンバー/撮影:ラリーズ編集部

決して最初はチャンピオンクラスの子ではなかったのですが、皆が良いライバル関係をもって高めあってチームワークを作っていたと思います。

中3でコロナで全中がなかった世代だったので、インターハイは負けはしましたが、いい思い出を作れたかなと思います。

レギュラーメンバーが4人抜けることになりますが新チームなど今後については

できることをしっかり毎日頑張って、優勝するまで挑戦し続けます。

文:ラリーズ編集部

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