【卓球技術】意外と知らない考え方 台に絶対入れるためには“威力の足し算”を意識
2021.07.08 文:吉田和也コーチのYouTube 神戸TCチャンネルより
たとえどんなレベルの相手とも試合でも、相手コートに絶対に返球し続けることができれば勝つことができます。
「これができると試合が変わる!脱中級者講座(神戸TCスタジオ・吉田和也コーチ)」の第16回では、相手コートに絶対に入れるコツと練習法を、神戸TCスタジオの吉田和也さんの技術指導を通して詳しく見てみましょう。
【吉田和也(よしだ かずや)】近畿大学附属福山高校から近畿大学を経て、現在は神戸TCスタジオのオーナーを務める。インターハイや全日本選手権、国体代表の経験も持ち、関西の強豪・近畿大では、関西学生選手権ダブルス優勝を果たす。社会人になってからも全日本選手権ミックスダブルスベスト16、全日本クラブ選手権団体2位など、全国でも実績を残している。右シェーク裏裏。変化のわかりづらい“七色の”巻き込みサービスが武器。(写真提供:本人)このページの目次
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卓球は一球でも多く返球するスポーツ
吉田和也:(以下、吉田)ラリー中のいろいろな展開で、これを意識すると相手コートに絶対に返球することができるようになる考え方を紹介します。
まず、卓球は強く打つスポーツではなく、相手よりも一本多くボールを台に入れるスポーツであることが大前提になります。そのためには、相手のボールの勢いを把握して、そのうえで自分の打球の力加減を調整しなければいけません。
相手コートに絶対に入れるための考え方
吉田:そこで意識してほしい考え方は、相手の威力と、自分の威力のバランスを足して丁度10にする、というものです。
例えば、相手が8,9の強い威力で打ち込んで来たら、自分は2,1の弱い威力でブロックをして合計で10にしてやる、また、逆に相手が3,4の繋ぎのボールを入れてきたら自分は7,6の強い威力で攻めることができる、といったような感じになります。
実際の練習動画 0:59~
## ラリー中の判断の仕方
吉田:ラリー中にどう返球するのかは相手のボールの威力から判断します。
相手の威力と自分の威力が足して10を超えてしまうと相手コートに入らずオーバーミスしてしまいます。しかしそれは逆に言えば、相手の威力が6であれば、自分の返球は4まで押し返してカウンター気味に打球することができるということです。一方で相手の威力が9であればカウンターは無謀です。
また、チャンスボールだと思ってもその勢いは3くらいあることが多いので、自分が思い切り10で打球してしまうとミスになってしまいます。そのため攻めるボールを打つときも入る範囲の威力で強打をするとミスをしなくなります。
足して10ぴったりを狙いすぎると、少しでも誤差が出たときにオーバーミスしてしまうので、絶対に入れたいときは足して9を狙うとよいでしょう。
このように、相手コートに絶対に入れたいか、攻めに行きたいのかでラリー中に常に調整することが大切です。この意識を持って卓球をしてみてはいかがでしょうか。
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