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関西卓球アカデミー・王子コーチに聞く「なぜ中国は卓球が強いのか」「伊藤美誠の強さとは」

王子コーチが語る伊藤美誠の強さ

——伊藤美誠選手についてもずっと見られていると思います。どういう風に強くなっていると感じていますか? 王子コーチ:あの子は頭がいい。センスがあるし賢いし、努力もすごくしている。小学生の時は練習嫌いだったから全然練習はしなかった。でも試合は好きだから試合だけしていた。でもだいたいセンスのある子ってそうなんですよ。頭で卓球するから練習が少なくても勝つは勝つんです。

写真:王子コーチ(関西卓球アカデミー)/撮影:槌谷昭人
写真:王子コーチ(関西卓球アカデミー)/撮影:槌谷昭人——なるほど、頭で卓球できるところがセンスと言われる部分なんですね。 王子コーチ:一生懸命練習しても結局卓球は頭を使うスポーツ。相手の強いところ弱いところを判断してプレーするので、頭の良い選手は強い。 でも今、美誠は朝10時から夜の10時くらいまで練習をやってるんですよ。プロ卓球選手だから勝たないと食べていけないからすごい努力している。そこに加えて自分のセンスがある。性格はちょっと変わってるけど(笑)、面白い発想がたくさんあるからプレーもいろいろできる。

写真:伊藤美誠(スターツ)/撮影:ラリーズ編集部
写真:伊藤美誠(スターツ)/撮影:ラリーズ編集部——中国選手で伊藤選手くらい賢いと思う選手はいますか? 王子コーチ:同年代の孫頴莎(スンイーシャ)ですね。若いし賢い卓球をしてる。 今、若い選手は何をするかわからない卓球で強い。少し前の選手、例えば劉詩雯(リュウスーウェン)は、もちろん強いけどやることは同じだから慣れてしまう。でも、中国はどちらかというと安定感のある選手を試合に出したがる。

美誠の卓球は危ないから中国なら出られない(笑)。でも逆に美誠は何をするかわからないから中国にも勝てるんですよ。

写真:王子コーチ(関西卓球アカデミー)/撮影:槌谷昭人王子コーチは、中国と日本、両方の卓球を知る。だからこそ伊藤の強さや中国の強さを的確に分析できる。心強い参謀が関西卓球アカデミーにはいた。

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