【サッカー】ラ・リーガの強豪「ビジャレアル」の歴史と強さ
ビジャレアルは、2021ー2022シーズンで強豪ひしめくラ・リーガで7位となり、2022—2023シーズンのUEFAヨーロッパリーグカンファレンスリーグ予選プレーオフに出場するチームです。
このチームは、人口5万人程度の街に本拠地を置くスモールクラブでありながらも、この20年間で一気にラ・リーガの強豪へと躍進しました。
現在では多くの優秀な選手が揃い、虎視眈々とチャンピオンズリーグ出場権を狙っています。
この記事では、そんなラ・リーガの強豪「ビジャレアル」の歴史と強さについて解説していきたいと思います。
ビジャレアルのクラブ概要
ビジャレアルは、バレンシア州ビジャレアルに本拠地を置くクラブで、1923年に創立されました。
ユニフォームカラーは黄色で、チームは「黄色い潜水艦」という愛称が付けられています。
このチーム名は、「王の街」という意味があり、チームのエンブレムには王冠があしらわれています。
ただし、レアルマドリードやレアルソシエダといったクラブの「レアル」とは違う王(アラゴン王国)を指すので、王冠のデザインもそういったクラブとは違うものとなっています。
プリメーラ(1部)には1998—1999シーズンから参戦していて、2度セグンダ(2部)に降格しているもののともに1年でプリメーラに昇格しています。
ビジャレアルの歴史
ビジャレアルは、創立から1997—1998シーズンまで長年地域リーグを中心に戦っていました。
スペイン内戦が終結した1936年以降も3部から5部というリーグで戦っており、「小さな町の小さなサッカークラブ」といったイメージがあったのです。
このクラブに大きな転機が訪れたのは、1997年でした。
フェルナンド・ロイグ氏が会長に就任します。
ロイグ会長は、就任会見で「3年以内にプリメーラに昇格し、いずれチャンピオンズリーグに出場する」と公約しました。
その公約通り、1997—1998シーズンでプリメーラへの昇格を決めたのです。
昇格した年は18位に終わり、1年でセグンダに降格してしまいますが、翌年セグンダで3位となり1年でプリメーラに復帰します、
ビクトル・ムニョス氏が2000年に監督に就任すると、一気にチーム力が上がっていきます。
ディフェンスラインを高く保ち攻撃の意識を高く持つように変化していったのです。
2003年以降は、プリメーラでも毎年一桁順位となり、強豪チームへと変化していきました。
2005—2006シーズンではロイグ会長のもう1つの公約である「チャンピオンズリーグ」にも出場します。
さらに初参戦ながらベスト4となり、大旋風を巻き起こしたのです。
この時期は、ディエゴ・フォルランやリケルメなど、スター選手も複数人抱えていて、スペインの強豪としての地位を確立していたのです。
その後も毎年のようにヨーロッパリーグかチャンピオンズリーグという大きな大会に参加していましたが、2011—2012シーズンに大失速しセグンダに降格してしまいます。
しかし、チーム力は非常に高かったため、翌年にはセグンダで2位となりすぐにプリメーラへの復帰を果たします。
プリメーラに復帰するとすぐに6位となり、その後も4位~7位という安定した成績を収めていきます。(2018—2019シーズンのみ14位)
エメリ監督招聘でさらなる高みを目指す
ビジャレアルは、近年上位クラブであるレアルマドリードやバルセロナ、アトレティコマドリード、セビージャなどと同格レベルを目指し積極的にチームを強化しており、スペインの強豪クラブからヨーロッパの強豪クラブへと変化する野心を見せています。
2020—2021シーズンからは、バレンシアやセビージャで成功を収めた名将エメリ監督を招聘します。(この時期に日本代表の久保建英選手も半年間だけですがビジャレアルにレンタル移籍しています)
多彩で柔軟性もある戦術家であるエメリ監督を招聘したことは、本格的にトップ4を視野に入れているというビジャレアルの考えの裏付けであると言えるでしょう。
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