冨安健洋(Photo by Mike Hewitt / getty images sport)
9月20日、CLグループB第1節「アーセナル対PSV」の一戦が行われ、4-0でアーセナルが勝利した。
日本代表DF冨安健洋は58分にジンチェンコに代わり左SBで出場し、CLデビューを果たした。
チームは4得点を奪い、冨安も偽SBとして無難なプレーを見せ大勝に貢献した。
2ヶ月前までは放出候補筆頭も今やアーセナルの重要な戦力に
その実力はアルテタ監督も十分に認知しており、ここ数年は期待も大きかった冨安。
左右両方の脚を遜色なく扱え、優れた身体能力とテクニックでDFのすべてのポジションをハイレベルにこなせる逸材であったため、アルテタ監督は冨安を重要な戦力とみなしていた。
しかし、度重なる大怪我によって信頼感は低下し、今季がスタートする前までは左SBの4番手、右SBやCBの3番手あたりの序列となっていた。
インテルやナポリ、クリスタルパレスといったクラブへの移籍が噂されるほどで、「このままアーセナルに残留してもカップ戦要員としてプレーする程度だろう」と予想されていた。
ところが、シーズンが始まり状況が変化していく。
8月12日に行われた開幕戦のノッティンガム・フォレスト戦で、加入したばかりのユリエン・ティンバーが右ひざ前十字じん帯損傷の怪我を負い長期離脱となった。
さらに、8月27日には冨安と左SBの序列を争うキーラン・ティアニーのレアル・ソシエダへのレンタル移籍が決定する。
つまり、左SBのポジションにおいて冨安はジンチェンコに次ぐ序列となったのだ。
ジンチェンコについても、ふくらはぎの怪我から復帰したばかりであるため、フル出場がなかなか難しい状況となっている。
そのため、たった2ヶ月弱の期間で冨安に懸かる期待値は非常に大きくなっているのだ。
アルテタ監督にとっては、左SBの2番手として堅実なプレーをしてくれるだけでなく、場合によっては右SBやCBもこなせる冨安はかなりありがたい存在であるといえるだろう。
今季は前述した状況の変化によって序列を上げた冨安だが、元々アーセナルのスタメンに匹敵する実力者なだけに、怪我せずシーズン前半を乗り切ればさらに序列を上げていく可能性もある。
CLで最高のスタートを切ったアーセナルと冨安の今後の活躍に期待しよう。
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