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「カタールW杯」勝ち試合を自ら捨てた日本代表、あまりにも「もったいない」戦いに多数の批判の声

写真:Koji Watanabe/Getty Images Sport
11月27日、カタールW杯のグループステージ第2節「日本対コスタリカ」の一戦が行われ、1-0でコスタリカが勝利した。

コスタリカよりも3倍のシュートを放ち、ボール保持率も上回った試合だっただけに、日本代表にとってはあまりにも「もったいない」試合だった。

戦犯にされる選手が話題になるも、やはり痛かったのはベストメンバーで臨まなかった森保監督の采配

痛恨のミスパスの吉田麻也、三苫へのパスが入れられない伊藤洋輝、パスミス連発でキレのない鎌田大地など、試合終了後にSNSでは戦犯扱いされている選手が多く取り上げられている。

しかし、サッカーにミスはつきものである。

コスタリカも勝利しなければ決勝トーナメント進出が絶望的になるため必死に守備を固め、ワンチャンスを狙っていた。

確かに批判されている選手たちはもっとうまくプレーできたかもしれないが、全力を出した結果なだけに仕方がないと言えるだろう。

しかし、5人のスタメンを入れ替えた日本代表のローテーション采配だけは批判が集まって当然と言えるかもしれない。

その大胆なスタメンは、まるで優勝候補筆頭の国のローテーション采配の様だった。

守備に人数を割くコスタリカを攻略するためには、サイド攻撃がキーポイントとなるのはサッカーでは常識だ。

前からくるボールは跳ね返しやすいが、真横からのボールには上手く対処できないものだ。

しかし、前半途中から3バック気味にして、堂安も真ん中寄りにポジションを取り、日本の両翼はJリーガーの相馬と山根が務めた。

彼らはもちろん素晴らしい攻撃力を持っているが、日本のベンチには欧州の強豪クラブに所属するレアル・ソシエダの久保建英とブライトンの三苫薫、スタッド・ランスの伊東純也が座っていた。

このうち、三苫と伊東が後半20分頃から投入され両翼を担ったのだが、あまりにも時間が短すぎた。

三苫と伊東が投入されてから、俄然「得点の匂い」は増したが、さすがに30分弱ではコスタリカの堅守を打ち破ることができなかった。

「勝てた試合」を落とした代償はあまりにも大きい

コスタリカは確かに守備が固く、個々の能力は低くはなかったが、日本のチーム力であれば10回戦ったとするならば、「4勝5分1敗」といった割合となるだろう。

「勝てた試合」であり、最悪でも引き分けとなる試合であったのは間違いない。

しかし、ローテーション策を取った日本は自ら勝試合を捨ててしまったのだ。

おそらく、森保監督の頭の中では、「ベスト8に本気でチャレンジするために余力を残したい」といった考えがあったのだろう。

ここで上手くローテーションができれば、多くの選手が疲弊せずに3戦目、そしてベスト8を懸けた試合に臨むことができる。

しかし、カタールW杯は東京オリンピックの中2日の日程よりも1日多い「中3日」であること。

さらに板倉や遠藤、三苫、久保、浅野、田中碧など、怪我明けで試合を重ねた方がコンディションが上がるメンバーが多くいたことを考えれば、そこまで大胆にローテーションを組まなくても良かったと言えるだろう。

怪我の酒井宏樹のポジションは仕方ないので「酒井→山根」、守田の復帰による「田中碧→守田」は「あり」だとしても、前線3枚を入れ替えてしまったのは、間違いであったと言わざるを得ない。

あまりにも「もったいない」試合であったため、しばらくサッカーファンの森保監督への批判の声は収まらないかもしれない。

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