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森保監督のこだわりか、三笘薫と久保建英の不自然なほどの「共闘」の少なさが意味するもの

写真:久保建英(提供:なかしまだいすけ/アフロ)
日本サッカーの進化が止まらない。

ドイツ戦、トルコ戦を連勝で終えた欧州遠征を経て、世界の日本代表を見る目は確実に変わりつつある。

「日本はすでに世界の強豪の仲間入りを果たしている」

そんな認識を持たれ始めているのだ。

しかし、順調に見える日本代表だが、1つだけ懸念材料がある。

それが「久保建英の起用法」だ。

クラブの実績とは裏腹にA代表ではなかなか主力に定着できず、2023年に行われた日本代表の6試合においてエースの三笘薫とほとんど共闘できていないのだ。

6試合で三笘と久保が同じピッチに立った時間は約75分間

日本が誇る至宝2人は共に欧州を沸かせる存在となっているが、日本代表においては明暗が分かれている。

絶対的エースとなっている三笘に対して、久保はポジションを掴めていないのだ。

伊東純也や鎌田大地とポジションが被るため、ある程度出場時間が少なくなるのは仕方ないところだが、問題は「三笘との共闘時間の少なさ」だ。

久保は3月24日に行われたウルグアイ戦で、新型コロナウイルスの陰性が確認できなかったため欠場。

続く3月28日のコロンビア戦は、三笘が54分までプレーし、久保は59分から途中出場したため共闘なし。

6月の2連戦では、15日に行われたエルサルバドル戦で今年初めて三笘と久保が両WGで共闘した。

しかし、前半終了時点で三笘がベンチに下がったため、共演は45分間のみとなった。(久保も65分にベンチに下がる)

6月20日のペルー戦は、右WGを伊東純也が務め久保はベンチスタート。

久保は71分からの出場となり、三笘とは20分程度の共闘となった。

そして今回の欧州遠征では、ラ・リーガでトップクラスの実績を残している久保がまさかのベンチスタートとなり、74分から出場。

三笘は84分にベンチに下がったため、わずか10分の共闘となった。

欧州遠征の2戦目となったトルコ戦は、久保がスタメンフル出場を果たしたものの、三笘は出場しなかったため共闘なしとなった。

今年6試合行われた日本代表の試合において約75分間しか三笘と久保は一緒にプレーしていないことになる。

初戦のウルグアイ戦は久保が出場できない状態であったため仕方がないが、それ以外の5試合450分のうち約75分間しか一緒にプレーできていないわけだ。

つまり、森保監督の考えの中に「三笘と久保のユニット」がないことになる。

多くのサッカーファンは、「トップ下の久保と左WGの三笘」というユニットも見たいと思っているが、残念ながら森保監督の頭の中にはそのユニットの選択肢はないようだ。

しかし、公式戦ではない国際親善試合であるからこそ、この大きな可能性を秘めたユニットを試してみても良いのではないだろうか。

日本代表は約1ヶ月後の10月13日に日本でカナダ戦、10月17日にチュニジア戦を行う予定となっている。

果たしてその2連戦で「三笘-久保」のユニットが実現するのか、注目しよう。

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