アジアカップでイラン代表に敗れた日本代表、明白だった2つの敗因
写真:板倉滉(7044sueishi/アフロ)
2月3日、アジアカップ準々決勝「イラン代表対日本代表」の一戦が行われ、2-1でイラン代表が勝利した。
日本代表は前半に守田英正の得点でリードするも後半に入り防戦一方となり、アディショナルタイムにPKから失点し敗れた。
優勝候補のイラン代表が相手とはいえ、あまりにも嫌な負け方をした日本代表には厳しい声が多数挙がっている。
明白だったイラン戦における2つの敗因
このイラン戦は、森保監督の采配に関して不満を抱くファンが非常に多い試合となった。
しかし、その前段階として、「戦う気持ち」が明らかに少なかったという問題があったことも忘れてはいけないだろう。
ピッチ上で戦う選手の中で気持ちが前面に出ていたのは、先制点を決めた守田英正と冨安健洋くらいで、その他の選手たちは淡々とプレーをしていた。
ベンチに関しても同様だ。
長友佑都がもしもベンチにいたならばどうしていただろうか。
ベンチ選手全員を立ち上がらせ、ピッチ上の選手よりも声を張り上げていたのではないか。
「驕り」
この気持ちを持ってしまったことが最大の敗因であることは間違いないだろう。
話を采配に戻そう。
X(旧Twitter)のトレンドに挙がるほど、この日の板倉滉は日本の穴となっていた。
前半24分にイエローカードをもらい足も痛めた板倉は、キャリア最悪のプレーを続けてしまっていた。
そして、森保監督はその板倉を試合終了まで使い続けたのだ。
トレンドには、試合中に「板倉交代」といったワードが並んだ。
多くのサッカーファンが板倉を前半で(もしくは後半10分くらいまでに)代えるべきだと感じていたわけだ。
イラン側が選手交代を1人もしてこなかったため、森保監督は積極的な選手交代をためらったのだろう。
ゲーム状況を踏まえた上での交代ではなく、「交代カードはなるべく前線の選手で使いたい」といった考えを優先させたがゆえの采配ミスだ。
左SBの伊藤洋輝も交代に値したが、せめて板倉だけでも早い段階で代えるべきだった。
敗因の2つめは、「采配ミス」で間違いないだろう。
サッカーでは、明らかに流れが悪い時には「システム変更」が常套手段となる。
しかし、森保監督はそれも行わなかった。
「森保監督を続投させる」
JFAの田嶋会長は試合後明言した。
誰が悪いとかではなく、チーム全体として押されていたことが原因だと総括した。
イラン戦後、多くのサッカーファンの心が日本代表から離れていきかけている。
この危機を脱するために何が必要なのかが明白でありながらも、日本代表はこのまま前に進んでいくようだ。
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