デュッセルドルフに所属する田中碧選手の凄さと今後の可能性
写真:田中碧(picture alliance/アフロ)
田中碧選手と言えば、2021年10月12日に行われたカタールワールドカップアジア最終予選のオーストラリア戦で値千金の先制ゴールを決めて一気にブレイクした日本期待の若手選手ですよね。
それまで日本代表では柴崎岳選手のボランチ起用がそれほど機能していませんでしたが、このゴールで一気にボランチの1番手となり、日本代表の心臓としてプレーするようになったのです。
そんな田中碧選手は、現在ドイツ2部のデュッセルドルフに所属し、カタールワールドカップに向けて2022-2023シーズンを戦っています。
この記事では、そんな「デュッセルドルフに所属する田中碧選手の凄さと今後の可能性」について解説していきたいと思います。
田中碧選手の経歴
田中碧選手は、1998年9月10日生まれの23歳です。(カタールワールドカップ時は24歳)
小学校3年生から川崎フロンターレの下部組織に入団すると、着実にステップアップしユース時代には背番号10番を背負いプレーしていました。
2017年にトップチームに昇格しますが、中村健剛さんや大島僚太選手、エドゥアルド・ネット選手といったトッププレイヤーたちがいたためまったく出場機会がありませんでした。
その後2018年になると少しずつ試合に出場できるようになっていき、2019年には好調を維持しリーグ戦24試合に出場します。
2020年には見事インサイドハーフでレギュラーを確保し、リーグ制覇に貢献しました。(田中選手はこの年Jリーグベストイレブンに選ばれる)
2021シーズンもチームの主力としてプレーしていましたが、2021年6月26日にデュッセルドルフに期限付き移籍し、2022年4月28日に完全移籍を果たしたのです。
日本代表としては、2019年に代表に選出されるも主力組とは大きな力の差がある状態でしたが、ワールドカップ最終予選で一気に台頭し、代表のレギュラーとなりました。
田中碧選手の凄さ
田中選手は若くして日本代表のボランチやインサイドハーフとしてプレーするようになりましたが、決して勢いだけではなく「確かな実力」を持っているのです。
いくつかその凄さを挙げてみましょう。
確かな技術
Jリーグでも技巧派の選手が集まるのが川崎フロンターレであり、このチームでは「止めて蹴る」の基本技術が低ければ試合はおろかベンチにすら入ることができません。
田中選手はその川崎フロンターレの下部組織出身なだけあり、プロデビューした段階で確かな技術を持っていました。
止めて蹴るといった基礎的な部分はもちろん、ボールを受ける際の体の向き、ポジショニングなどの能力が総じて高いのです。
シンプルなプレーを心掛けている
田中選手のプレーを観ていると、非常にシンプルなプレーが多いことに気が付きます。
イケメンでテクニックもあるので、「魅せるプレー」を出しても良さそうですが、決してリスクのあるプレーはせずに、確率の高いプレーを選択し続けているのです。
確かにそのプレーは派手ではありませんが、同じチームとしてプレーしていたら間違いなく欠かせない選手として頼りになるはずです。
弱点がない
田中選手は、身長が180㎝で体格も低くありませんし、パワーやスピードも一定以上の能力を持っています。
ボールを散らす、運ぶといったプレーはもちろん、思い切りの良いシュートを打つこともできます。
判断力もありますし、プレー中は気持ちの弱い部分が出ることもありません。
要するに、「弱点がない」のです。
現代サッカーにおけるボランチやインサイドハーフにまさに適した選手であり、理想形の選手とも言えるでしょう。
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