怪我や旗手の台頭で逆境続く田中碧、デュッセルドルフに移籍希望を申し出る
写真:田中碧(提供:Laci Perenyi/アフロ)
ドイツ2部のデュッセルドルフに所属しているMF田中碧が、クラブ側に移籍希望を申し出ていることをデュッセルドルフのマネージャーであるクラウス・アロフス氏が認めた。
田中碧は4月に右膝の靭帯断裂という怪我を負い現在もリハビリ中だが、来季は違うクラブでのプレーを目指しているようだ。
日本代表ではセルティックの旗手怜央が確かな存在感を示しているため、ドイツ1部のクラブなどより高いレベルでプレーし、日本代表に返り咲くこと虎視眈々と狙っていくことになる。
カタールW杯でゴールを挙げるなどインパクトは残すもクラブレベルでは不完全燃焼
田中碧は、2019年頃から川崎フロンターレで頭角を現すと、時を同じくして日本代表にもコンスタントに選出されるようになっていった。
その存在感を知らしめたのは、2021年10月12日に行われたワールドカップ3次予選のオーストラリア戦だろう。
エリア内右でボールを受け、見事なシュートをゴール右隅に突き刺したのだ。
これ以降、遠藤航と守田英正を含めた3人でボランチの2枠を争い続けていく。
遠藤も守田も相当な実力者だけに、W杯では実質3番手となってしまったが、W杯のグループステージの大一番であるスペイン戦ではスタメン出場し、「三笘の1㎜」から値千金の逆転ゴールを挙げた。
W杯で確かな存在感を示した田中だが、その後クラブに戻ってからはインパクトを残せず、4月の試合で右膝の靭帯断裂の怪我を負ってしまったのだ。
契約は2025年までだが契約解除条項が盛り込まれており、今夏の移籍を目指す
田中碧とデュッセルドルフとの契約は、来シーズンまでとなっているが、契約には解除条項が盛り込まれているため、今夏スムーズに移籍することも可能となっている。
しかし、問題は移籍金として設定されている500万ユーロ(約7億7000万円)を支払うクラブがあるのかどうかだ。
怪我をしていなければ手を挙げるクラブも出てくるはずだが、靭帯断裂でリハビリ中の選手を獲得するのはリスクが伴うため、興味は示すものの積極的に手を挙げるクラブは現段階ではない。
そのため、デュッセルドルフは250万ユーロ(約3億8500万円)程度のオファーがあれば、放出する意向を示している。
果たしてドイツ国内外問わず、1部リーグのクラブに移籍することができるのか。
田中碧の巻き返しに期待しよう。
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