デュッセルドルフ田中碧が見据えるべきブンデス1部の経験、今後の日本代表におけるライバルは多い

田中碧,サッカー

写真:田中碧(picture alliance/アフロ)
日本代表MFの田中碧は、1月27日のリーグ戦再開に向けて良いコンディションを保っているようだ。

今後ドルトムントとの練習試合を予定しているなど、確かな経験は積むこともできるが、「2部でプレーしている」といった点を心配するサポーターが多いのも事実だ。

日本代表におけるボランチはライバルが非常に多いポジションであるがゆえに、なるべく早くブンデスリーガでプレーするべきだと言えるだろう。

今季はドイツ2部でプレーする田中碧

ドイツ2部リーグは、非常に体の当たりが強いリーグとして知られている。

そういった意味では田中碧にとって貴重な経験となるが、やはり技術レベルはブンデスリーガよりもワンランク低い。

兄のように慕っている三笘薫は、世界最高峰のプレミアリーグで結果を残しつつあり、欧州サッカーでも注目される存在となっている。

ボランチのライバルで言えば、遠藤航はブンデスリーガのシュツットガルトでキャプテンを務めており、守田英正はポルトガルの強豪スポルティングでスタメンを勝ち取っている。

4年後の北中米W杯でベスト8を目指す日本サッカー界にとって、ドイツ2部でのプレー実績は正直物足りないと言わざるを得ない。

デュッセルドルフでは絶対的なレギュラーとしてプレーできている田中碧だが、現在必要なのはなるべくレベルの高いクラブやリーグでプレーする経験だろう。

ブンデスへの昇格が難しいデュッセルドルフに田中碧は残留か移籍か

2023年1月11日現在、デュッセルドルフは7位に付けている。

自動昇格となる2位との勝点差は「8」も開いている。

入れ替え戦の出場となる3位とも「7」開いており、現実的には昇格できる可能性はそれほど高くない。

今後日本代表のボランチのレギュラーとしてプレーするためには、最低でも5大リーグの1部でプレーする必要がある。

まだ4年後のW杯に向けた競争は始まったばかりだが、なるべく早くレベルの高いリーグでの経験を積むべきだろう。

日本にはボランチの有望株が非常に多い

三笘薫や久保建英、鎌田大地、堂安律など、2列目の人材が豊富な日本代表だが、ボランチについても今後はさらに充実した層の厚さとなることが予想されている。

前述した遠藤や守田だけでなく、レアル・マドリードのカスティージャ所属の中井卓大やバイエルン・ミュンヘンのセカンドチーム所属の福井太智、パリ五輪世代の主力である藤田譲瑠チマ、高卒ながらFC東京で主力としてプレーする松木玖生なども台頭してきている。

180㎝とサイズがあり「止めて蹴る」のレベルが高い田中碧は現在24歳であり、この1~2年で更に成長することも可能だ。

チームからの信頼は勝ち取っているが、今冬の移籍か来夏の移籍も視野に入れるべきなのかもしれない。

「鷺沼兄弟」と言われる三笘と共に日本代表の中心選手になるためにも、今後どこかのタイミングでチャレンジをしなければならないと言えるだろう。