サッカーのポジションにおける「DF(ディフェンダー」の役割とは?スイーパーはどんなことをするの?
サッカーにおいて花形のポジションと言えばFWや攻撃的MFですが、試合に勝つためにはまずDF(ディフェンダー)がしっかりとしていなければなりません。
現代サッカーでは、守備を疎かにしていてはまず勝てないので、どのチームも能力の高いDFを育てることを重要視しています。
DFはフォーメーションによっても違いますが、大抵の場合は3人もしくは4人となります。
「守る」という共通の役割の他にも、それぞれ違った特徴があります。
この記事では、そんなサッカーのポジションにおける「DF(ディフェンダー」の役割について解説していきたいと思います。
DF(ディフェンダー)とは?
DFは、GKの前に配置される選手たちで、主に相手の攻撃を跳ね返したりボールを奪ったりする役割があります。
それゆえに、ボールを扱うテクニックというよりも体が強く相手選手とのデュエルに勝てる選手が向いています。
しかし、同じDFであってもいくつかのポジションがあり、それぞれに違った特徴が必要となります。
具体的にそれぞれのポジションの役割を挙げてみましょう。
CB(センターバック)
サッカーの守備において最も危険なエリアを担当するのが、CB(センターバック)です。
GKのすぐ前のポジションを埋める選手で、守備時にはペナルティエリアの中やその前でプレーし、攻撃時でもいつでも自陣に戻れるようにハーフウェイラインくらいまでしか上がりません。
相手がペナルティエリアに侵入してくるのを防いだり、センターリングをヘディングなどで跳ね返したりして失点をしないようなプレーを行います。
GKを除いて一番後ろに位置するプレイヤーなので、スルーパスなどに対してオフサイドトラップを掛ける場合もあります。
近年ではディフェンス能力だけでなく、攻撃の組み立ての最初のタスクを担う必要性も出てきました。
GKからのパスを的確にボランチやサイドハーフなどに繋ぐ役割も担っているのです。
日本代表で言えば、長らく吉田麻也さんがこのポジションを務めています。
2022年の段階で世界最高のセンターバックと言われているのは、リヴァプールに所属するファン・ダイク選手です。
高さ、パワー、スピード、判断力のすべてが圧倒的で、まさに難攻不落のCBであると言えるでしょう。
SB(サイドバック)
DFの中でも特に運動量とスピードが求められるのが、SB(サイドバック)です。
一昔前のサイドバックは、安定した守備と攻撃時のオーバーラップからのセンタリングが主な仕事でした。
しかし、現代サッカーでは最も忙しく大変なポジションへと変化しています。
守備時には、これまでと同じようにサイドのエリアを突破されないような堅い守備を第一に考えます。
そして、逆サイドのサイドバックが上がってしまった後は、センターバックがそちらのエリアに引き出されてしまうので、中に絞ってCBに近い役割を担う場合もあります。
また、攻撃を始める際は、サイドバックも組み立てに参加する様にもなってきています。
ボールを受けて縦に突破するだけでなく、ボランチや攻撃的MFにスムーズなパスを通して攻撃を円滑にする必要もありますし、MFがプレッシャーを掛けられた際にボールを受けてあげるといったプレーも必要となります。
もちろん、前にスペースがある際には果敢にドリブルやフリーランを行い、一気に相手のサイドをえぐるようなプレーでセンタリングを上げたり、時に自らシュートを打ちに行くようなプレーも必要です。
MFのボランチは常に70~80%のランニングをしながら動き回る大変さがありますが、サイドバックは90~100%のスプリントを何度も繰り返す大変さがあります。(逆サイドにボールが展開された際はそれほど走力を必要としません)
現代サッカーで最高のサイドバックと呼ばれている選手と言えば、バイエルンからレアルへと移籍したダビド・アラバ選手でしょう。
守備時にはSBでありながらも攻撃時にはボランチの様なポジションを取ることもあり、「偽サイドバック」という新たな戦術を体現している選手でもあります。
スイーパー
スイーパーというポジションは、近年ではそれほど聞かれなくなってきているポジションです。
基本的にはセンターバックなのですが、ロングボールやドリブルでの進入対して最初にチャレンジするセンターバックに対して、スイーパーは一番後ろで常に一枚余ったようなポジションを取ります。
相手と味方のセンターバックが競り合い、こぼれたボールをすかさず奪うのがスイーパーの主な役割となります。
「掃除機」という名前から付けられたスイーパーは、まさしくこぼれてきたボールをすべてきれいに掃除していくのです。
このポジションを配置すると、格段に守備の安定性が増します。
しかし、現代では2人のセンターバック(3バックならば真ん中のセンターバック)がストッパーとスイーパーの両方の役割を担うようになってきています。
連携して「チャレンジ&カバー」を行っているのです。
そのような流れから、現代ではあまり使われなくなっているポジションなのです。
往年の名選手で言えば、元イタリア代表のバレージ氏が挙げられるでしょう。
ACミランの黄金期を支えたそのプレーは、ディフェンダーながら華のあるプレーでした。
まとめ
今回は、サッカーのポジションにおける「DF(ディフェンダー」の役割について解説してきました。
ディフェンダーには、センターバックやサイドバック、スイーパーといったポジションがあります。
同じディフェンダーでありながらも、その役割はかなり違っているのです。
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