魔法使い・中村俊輔の引退、華麗なキャリアの裏にある挫折。気になる次なるキャリアは指導者か?
期待される指導者としての姿
(Photo by VectorFusionArt)
そんな中村に引退後期待されるのが“未来の中村俊輔”の育成と、監督としてクラブを率いる姿である。すでにB級コーチライセンスを取得中という中村は、指導者としてサッカーを追求していくことになるが、個人的に期待したいのがセットプレーの指導だ。現在の日本代表で課題とされているのがセットプレーからの得点の少なさであり、中村や遠藤保仁、本田圭佑といった時代を彩ったキッカーが不在である。現代ではセットプレー用のコーチを置くチームも増えてきており、ワールドクラスの精度を誇った技術を指導する姿は見せてほしいものである。
日本のJリーグでは2度のMVPを獲得し、スコットランドでもMVPに輝いた。日本代表として通算98試合に出場し24得点。アジア杯優勝やW杯出場に貢献するなど、長きにわたる現役生活は栄光に満ちたものであった。一方で、長いサッカー人生のなかで挫折も味わい、苦しみから何度も這い上がってきた。44歳となった“人間・中村俊輔”が自身の経験をどのように後進に伝え、日本サッカー界にさらなる貢献をしてくれるのか。日本が生んだ“稀代のファンタジスタ”が26年にわたる現役生活を終え、新たな道へ向けたスタートを切る。
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