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久保建英、22歳にして辿り着いた主力としてのCL決勝トーナメント ラウンド16で活躍すれば世界的名手へ
久保建英(写真:なかしまだいすけ/アフロ)
CLやELなど欧州コンペティションもグループステージが終了し、2024年2月からはいよいよ決勝トーナメントがスタートする。
日本人選手では、久保建英や冨安健洋、鎌田大地がCLの決勝トーナメントを戦うことになるが、やはり注目はレアル・ソシエダの久保だろう。
22歳ながらクラブの主力としてCLで躍動し、グループステージ1位突破に貢献している。
得点こそないもののその存在感は別格
日本が誇る至宝は初めて経験するCLが自身に最も適したステージであることを示した。
インテル、ベンフィカ、ザルツブルクという強豪ひしめくグループをレアル・ソシエダが1位突破すると予想した人は少なかったはずだ。
6試合で2失点と堅実な守備陣の奮闘も賞賛に値するが、スビメンディ、ミケル・メリーノ、ブライス・メンデスの中盤3人のクオリティと献身性、久保、オヤルサバル、バレネチェアの3トップのバランスの良さも際立った。
メガクラブではないためベンチメンバーはワンランク落ちるが、ベストメンバーでラウンド16に臨むことができればベスト8進出も夢ではないだろう。
22歳という若さでCLベスト4を賭けた試合を主力として戦えれば、かけがえのない経験となるはずだ。
グループステージでは、0得点1アシストという結果となったが、プレーに対する評価はこの上なく高い。
久保が右WGとしてプレーするだけで対戦相手の守備陣形は久保サイドに重心を傾けるほかない。
なぜならば、少しでもマークが甘くなれば得点チャンスを無限に作り出してしまうからだ。
得点力以外のプレークオリティは、すでに欧州でも10本の指に入るといっても過言ではないだろう。
三笘薫はドリブルで抜き去った後のプレーに課題があるが、久保は縦に抜けても中にカットインしても精度の高いクロスをエリア内に供給できる。
久保が足元にボールを置けば、相手DFはうかつに飛びこめない。
まるでメッシのような細かいタッチでいつDFが飛び込んできてもかわせるような状況を作り出しているからだ。
おそらくハーランドやレヴァンドフスキ、ケインなど世界的なCFのいるクラブの右WGでプレーしていれば、アシスト数は現在の倍以上に増えることだろう。
久保にマークが集中することで左のバレネチェア(現在は怪我で離脱中)のマークが甘くなり大きなチャンスが作れるわけだ。
右WGとして決定的なチャンスを作れない時間帯も、試合に大きな影響を与える選手となっている。
ラウンド16で活躍すればいよいよ世界的名手へ
ラ・リーガではすでにトップオブトップの選手として認知されている久保だが、欧州全土ではまだそこまでの認知度はない。
なにしろ今季CL初参戦であるため、仕方のないことであるといえるだろう。
しかし、世界中が注目するCLのラウンド16でプレーすることになるゆえに、いよいよその存在が認知されることになるはずだ。
アジア、ラ・リーガの名手から世界的名手へ。
久保建英がCL決勝トーナメントでどんなプレーを見せてくれるのか、注目しよう。
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