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結果を残しても移籍の可能性は消えず――。南野拓実の現状に英専門メディアは「指揮官からの信頼欠如」を指摘!

クロップは「私たちにとっても、本当に有益」と南野に賛辞を贈る。しかし、現地メディアでは日本人FWのパフォーマンスに懐疑的な目線が送られている。(C)Getty Images
リバプールがモハメド・サラー、サディオ・マネという前線の主役をアフリカネーションズ・カップのために欠いているなか、彼らの穴を埋めるべく奮闘を続けているのが、南野拓実だ。カラバオ・カップ準決勝のアーセナル戦でフル出場し、プレミアリーグ第22節のブレントフォード戦では74分から交代出場を果たしている。
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アーセナル戦ではスコアレスで迎えた試合終了間際に得点機を迎えながら、ダイレクトシュートを外したため、現地メディアやファン、OBから批判を受け、その能力に疑問符をつけられた。しかし、ブレントフォード戦では出場から3分でロベルト・フィルミーノとの連係から今季リーグ2点目を決め、27回目の誕生日を最高の形で祝った。

ブレントフォード戦では先発出場したアレックス・オクスレイド=チェンバレンが足首を負傷(これを受けて南野は交代出場)。ますますユルゲン・クロップ監督の選択肢は狭まり、南野の重要性は増しているはずだが、リバプールの地元紙『Liverpool Echo』は「それでも、現状は南野のスタメンを保証するものではない」と、彼の不安定な立場を強調する。
公式戦16試合で6ゴール、プレミアリーグでは28分間に1点というペースでゴールを奪っている南野。これはティモ・ヴェルナー(チェルシー)、アレクサンドル・ラカゼット(アーセナル)、ジャック・グリーリッシュ(マンチェスター・シティ)、ルーカス・モウラ(トッテナム)といった選手を上回るものであるが、同紙はそれよりも、今なおプレミアリーグで1試合20分以上プレーできていない方を重視している。

同紙の取材でリバプールOBの元アイルランド代表FWジョン・オルドリッジが「ミナミノのチームにおける役割が明確でない」と指摘。「彼は主にカップ戦で起用され、その得点率は高く、非常に良い働きを見せているが、問題はミナミノがどのポジションにフィットしているかということだ。中盤でプレーすることはなさそうだし、ウイングっぽくもなく、純然たるFWという感じでもない。しかし、それでもボックス内では良い状況に遭遇しやすい」と語っている。

また、アーセナル戦の決定機逸について「残念ではあったが、そのようなミスは誰もが犯してきたものだ」と問題にはせず、「彼がプレーした多くの試合でゴールを決めている」と評価するオルドリッジ。だが、「今後もチームにとって有用な選手なのかどうかは……私には分からない」と本音を明かし、「コンスタントにプレーできていないことが、彼とクロップ監督との関係を示しているのかもしれない」とも推測してもいる。 それを裏付けるかのように、リバプールの専門メディア『CAUGHT OFFSIDE』は「ミナミノやチェンバレンに対するクロップ監督の信頼の欠如」を理由に、リバプールが新FWとしてポルトのルイス・ディアスの獲得に熱心だと報道している。

ここまで国内リーグでは17試合で13ゴールを挙げ、チャンピオンズ・リーグでもミラン戦で2得点を記録したコロンビア代表FWにはバルセロナも関心を示しているが、“レッズ”は争奪戦の「ポールポジション」にいるという。

南野の去就については英日刊紙『Daily Mirror』も言及。「岐路に立たされているリバプールの選手」という記事のなかで、オクスレイド=チェンバレン、ジョー・ゴメス、ディボック・オリギ、ネコ・ウィリアムスとともに取り上げている。 同紙はブレントフォード戦でスタメンを外れたことについて「いまだリバプールではプレミアリーグで4試合しか先発出場していない彼にとっては苛立たしい瞬間だった」として、「昨冬はサウサンプトンにレンタルされたが、現状を考えると、同じようにリバプールを去ったとしても驚きはない」と記した。

その起用法が様々な憶測を生み出してしまっているが、週末(23日)に行なわれるプレミアリーグ第23節クリスタル・パレス戦で南野にはどれだけチャンスが与えられるだろうかが気になるところだ。サラー、マネが復帰する前の最後の試合(2月6日にFA杯カーディフ戦があるが……)といわれるこの一戦で、日本人アタッカーは何を残せるか?

構成●THE DIGEST編集部

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