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久保建英、アトレティコ戦の「特別なゴール」の真相を明かす。地元メディアは「透き通った心の持ち主」と人間性を称賛

復帰2戦目で結果を出した久保。今後さらに調子を上げていきそうだ。(C)Getty Images
ラ・リーガ第16節の強豪アトレティコ・マドリーとのアウェーマッチで、驚きの逆転勝利を飾り、7試合まで達していた連続未勝利を阻止したマジョルカ。この試合、1-1で迎えた後半アディショナルタイムに殊勲の決勝ゴールを挙げたのは、9月の右膝負傷からようやく復帰し、2戦目を迎えたばかりの久保建英だった。

74分から交代出場していた20歳のMFは、アンヘルの縦パスを呼び込んで相手DFラインの裏側に抜け出すと、ドリブルで相手ゴールに突き進み、GKヤン・オブラクとの1対1では冷静に相手の動きを見極め、股間を抜くシュートを放って、沈黙する敵地ワンダ・メトロポリターノで喜びの咆哮を轟かせた。

しかし、試合後の彼のコメントからは、見た目とはやや異なる事実が明らかに。シュートの瞬間、彼は「ボールを置き去りにするヘマをした」ことでコースを自ら狭めてしまい、本来であればゴール左隅を狙うところを、枠を捉えるために股間を抜くしかなくなったのだ(ラジオ局『Cadena COPE』より)。
「(DFラインの裏へ)僕が走り始めた時、アトレティコの選手が何人かついて来るのが見えましたが、オフサイドにかけるためか、彼らは止まりました。それで単独で抜け出してドリブルで進むと、オブラクの守るゴールがどんどん大きく見えてきて、緊張してしまいました。ここでボールを置き去りにするヘマを犯し、(足下にボールが入り過ぎた結果)もしオブラクのどちらかの脇を狙うと、シュートが枠を外れてしまうと考え、股間を通すことに賭け、うまくいきました」

負傷からの長い治療とリハビリを経ての今季初ゴールには、「嬉しいです。これまで、怪我のためにチームの役に立てずにいました。それでも、チームは僕のことを気にかけ、非常に大切に扱ってくれました。そしてチームメイトたちも、僕を励ましてくれました。困難な時期にあった時、夢を見るのは無料なので、僕は復帰してゴールを決めたり、多くの良いアシストを決めたりすることを想像していました」と喜びを示すとともに、周囲の人々への感謝も表わしている。
また彼は、チームが7戦未勝利と低迷している中で、ルイス・ガルシア・プラサ監督がアトレティコ戦前に選手に向けて語った言葉が、精神面に大きく作用したことも告白。「我々は悪い流れの中にあるが、自分たちがやってきたことを理解しており、必ず結果が出る、と監督は言いました。個人的に、アトレティコにリードされた時、監督が僕に声をかけると思い、チームの役に立つ準備はしっかりできていました」と振り返った。

『Cadena COPE』は、この決勝弾がマジョルカだけでなく、アトレティコのライバルであり、久保の所有元クラブであるレアル・マドリーにとっても「重要なゴール」だったと指摘し、ゆえに試合後、彼がマドリーのチームメイトたちから多くのメッセージを受け取ることになったと紹介している。
また同メディアは、この日本人選手がシュートとの際の逸話などを正直に語ったことについて、「誠意を持っての告白」「クボがマジョルカに加入してから示したのは、優れた選手であるということだけでなく、非常に透き通った心の持ち主だということだ」と綴り、その人間性も高く評価した。

久保はSNSでこのゴール場面の動画を公開(クラブの公式SNSにも公開されたもので、BGMはジョージ・マイケルの『ケアレス・ウィスパー』)。自身やチームの状況、相手、会場を考えても、記憶に残る特別なゴールを挙げた彼が、この数か月間の鬱憤を晴らすかのような活躍を今後披露することが期待される。

構成●THE DIGEST編集部

【関連動画】名手オブラクとの駆け引きに勝利! 久保建英が決めた独走ドリブルからの劇的股抜き弾

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