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古巣愛を「封じ込めた」シェフチェンコとミランの対戦が話題に! 「美しい感情が湧き上がってきた」と戦友に“異例”のエール

ジェノアの指揮官として愛する古巣に立ち向かったシェフチェンコ。その采配は大きな注目を集めた。(C)Getty Images
現地時間12月1日、セリエA第15節が行なわれ、ジェノアを3-0で下したミランは連敗を「2」でストップ。4試合ぶりとなる勝点3を獲得した。
【動画】強く、美しく――。セリエA公式が厳選したシェフチェンコのゴラッソシーン

敵地ルイジ・フェラーリスでの一戦で攻勢に立ったロッソネロ(ミランの愛称)は、10分にゴール正面のFKをズラタン・イブラヒモビッチがゴール右隅に叩き込んで先制に成功。前半アディショナルタイムにはラデ・クルニッチのシュートが相手DFに当たって浮き上がったところをジュニオール・メシアスが頭で押し込んで加点し、突き放した。

自身がヒーローとなったチャンピオンズ・リーグ(CL)でのアトレティコ・マドリー戦以来となるゴールを決めたブラジル人FWは、さらに61分にもブラヒム・ディアスのパスをダイレクトでゴール左隅に流し込み、ダメ押しを決めた。

守備では復帰2戦目となった守護神マイク・メニャンの好守などによってセリエAでは5戦ぶりとなるクリーンシートを達成するなど、実り多き快勝劇を演じたミラン。降格圏(18位)に沈む相手との対戦としては妥当な結果だったが、この試合は勝敗とは別の点でより大きな注目を集めていた。ホームチームの監督が、ミランのレジェンドであるウクライナ人のアンドリー・シェフチェンコだったからだ。
1999年にディナモ・キエフからミランに加入したシェフチェンコは、スクデット獲得(03-04)、CL優勝(02-03)に貢献したほか、個人でも2004年にバロンドールを受賞。2006年の夏にチェルシーへ電撃移籍をするまで、キャリアの最盛期を謳歌した。

引退後に政治家やプロゴルファーを目指した後、母国の代表監督を務めていたシェフチェンコだが、先月7日にジェノアの監督としてセリエA帰還を果たしていた。

就任3戦目で迎えた古巣との対峙の前には、「ミランとの対戦は、確かに興奮する。今は自分の感情を封じ込めようとしている。いつもはミランを応援しているが、ジェノアとの試合に限ってはそうではない」と、シェフチェンコは現在の自身の立場を強調しながらも、ミラン愛を垣間見せていた(専門メディア『Football ITALIA』より)。
一方でミラン側も“シェバ”に対する特別な思いを隠してはいなかった。現在、同クラブのスポーツディクレターを務める元同僚パオロ・マルディーニは、「シェバとアシスタントコーチのマウロ(・タソッティ)は間違いなくミランの一部だ。この試合は彼にとっても、特別なものとなるだろう」「常に勇気を見せる彼は今回、恐れることなく難しい仕事を引き受けた。シェバはカンピオーネであり、今後、それを証明することだろう。私は彼のことを応援している」と語っていた(スポーツ専門チャンネル『Sky Sports』より)。

また、現役時代はキエフ、ミランでシェフチェンコと共闘し、ジェノアでプレーした後に引退、その後は政治の道に進み、現在は母国ジョージアの首都トビリシの市長を務めるカハ・カラーゼも、「シェバはキエフとイタリアで、私の案内役を務めてくれた。そしてミランは、我々にとって家族だ」と熱きメッセージを伊紙『Gazzetta dello Sport』に寄せた。

「シェバとミランが対戦するなんて、彼にとってはとても奇妙な感じだろうし、興奮もしているだろう。シェバの挑戦は始まったばかりだが、彼は全力を注ぐことだろう」
試合前の選手紹介では、ジェノバまで駆け付けたミラン・サポーターの集団「クルバ・スッド」が、敵将にもかかわらず、偉大なレジェンドに対して歓声やチャントで敬意と祝福の意を表し、これにシェフチェンコが拍手で応えるという、印象的な光景が、この一戦が特別なものであることを示している。

試合後、敗れたホームチームの指揮官は、「怪我人が多く、パフォーマンスのクオリティーが良くなかった。ミランはGKが良いプレーを見せたし、全員が集中していた」とジェノア側の視点で冷静に試合を分析。しかし、マルディーニSD、ジダGKコーチの姿を見ると「美しい感情が湧き上がってきた。ミランの活躍を祈っている。来週のCL(リバプール戦)では彼らを応援する」と、OBとしてのコメントを残した。

構成●THE DIGEST編集部

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