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「私は女性! これはいじめだ」ヨルダンに男性疑惑をかけられたイラン女子代表GKが怒りの主張「訴えるつもりでいる」

イラン女子代表の歴史的快挙達成の一端となったコウダエイ。しかし、彼女には試合後にあらぬ疑いがかけられた。(C)Getty Images
ひとりのフットボーラーのプレーを巡って、世界的な騒動が起きている。

事の発端となったのは、現地時間9月25日に行なわれたAFC女子アジアカップ予選のグループG最終節、イラン女子代表とヨルダン女子代表の一戦だ。試合は互いに決め手を欠いて、スコアレスで迎えたPK戦に末に、前者が史上初の本戦出場を決めている。

イランのサッカー史に名を刻んだ同代表にあって、小さくない貢献を果たしたのが、守護神のゾフレ・コウダエイだ。安定感抜群のセービングでチームを支えた32歳は、PK戦では2本をストップし、勝利を呼び寄せた。

守護神として堂々たるパフォーマンスを披露したコウダエイ。しかし、そんな彼女に対してヨルダン側が猛クレーム。現地時間11月5日付けでAFC事務局長宛に書簡を送り、「ジェンダーやドーピングの問題がある」と適格性を問題視した。つまり男性である可能性を訴えたのだ。

英紙『TIMES』によれば、イランでは性別適合手術が合法的に行なわれているため、過去にも女子代表チームに男性選手が起用されていると非難された例があったという。また、コウダエイに対しても同様の訴えがこれまでもあったと報じられている。

無論、“疑惑”にコウダエイは真っ向から反論。トルコ紙『Hurriyet』の取材に応じた彼女は、「私はヨルダン代表を訴える」と強い主張を口にした。

「私は女性であり、今回の訴えはヨルダンからの明らかないじめだと思う。だから私は、ヨルダン・サッカー協会に訴訟を起こすつもりでいる」
さらにイラン女子代表を率いるマリヤム・イランドースト監督も「こうした疑惑はヨルダンの言い訳に過ぎない」と激しい物言いで、持論を展開した。

「私たちは各選手をホルモンの観点から慎重に検査している。だからこうした疑惑は、イラン女子代表に対する敗北を受け入れないための言い訳に過ぎないんだ。ヨルダン女子代表は自分たちが予選通過の大本命だと思っていたのに負けてしまったために、偽装工作で救済を求めた。そして今回の責任から逃れようとしたのだ。我々はAFCが望むのであれば、ありとあらゆる書類を、時間を無駄にすることなく、速やかに提供する」

イラン側の猛反論にも、ヨルダンは冷静を保っている。サウジアラビア・メディア『Al Arabiya』の取材に同協会の広報は「まだ調査について公式な回答を待っている。ただ、我々の訴えは自明である」と語っている。

どちらも一歩も引かない様相を呈している同問題。その余波はしばらく収まりそうにない。

構成●THE DIGEST編集部

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