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【2023年夏海外日本人移籍プレイバック・後編】リバプール電撃加入の“デュエル王”から日本人コンビに期待の新鋭ウインガーまで

主要国では6月から7月にかけて解禁されてきた欧州サッカーの移籍市場はまもなく閉幕を迎える。各クラブが新シーズンへの補強に奔走してきたなか、今夏はステップアップを求めて新たなクラブへの移籍を目指す選手や、日本から成長を求めて海外挑戦を決断した若手の有望株の移籍が目立った。前回に続き、この移籍市場で動きを見せたサムライたちのこれまでや、新天地で期待される役割について述べていきたい。(文・井本 佳孝)

遠藤航(シュツットガルト→リバプール)

遠藤航(写真:ロイター/アフロ)

遠藤航(写真:ロイター/アフロ)

今夏最大のサプライズで、晴れてビッグクラブの一員となったのが現日本代表キャプテンを務める遠藤航。2018年夏にベルギーのシント=トロイデンから海外キャリアをスタートさせた遠藤は、日本時代の“守備のマルチロール”から脱却を図りボランチ1本で勝負を挑む。2019年には当時ドイツ2部のシュツットガルトに移籍を果たし、チームの1部昇格の立役者に。2020-21シーズン、2021-22シーズンと2年連続デュエル王に輝くなど、日本人が欧州レベルでの中盤の攻防でトップクラスに立てることを証明した。

2021-22シーズンからはシュツットガルトの主将に就任し、同シーズンの1部残留を決めるゴールを決めるなど、クラブの象徴の一人になっていた遠藤は今夏ドイツに留まると見られていた。しかし、この夏にジョーダン・ヘンダーソンやファビーニョなど中盤に移籍が相次いだリバプールが移籍市場で後釜探しに苦戦。アンカー探しが急務となっていた中で経験豊富な日本代表が獲得候補に急浮上。プレミアリーグでのキャリアを夢としていた遠藤の希望をシュツットガルトが受け入れる形で電撃加入が決まった。

リバプール加入後の遠藤は第2節のボーンマス戦にいきなりベンチ入りを果たすと、味方の退場というアクシデントもあり後半途中に緊急投入。デビュー戦で及第点のプレーを残すと、続くニューカッスル戦では先発デビューを飾り、後半13分までプレーした。南野拓実以来のリバプール所属選手となった遠藤の勝負はここからで、世界トップレベルのスピードと強度を誇るプレミアリーグで、かつ資金力があり、大物選手を獲得可能なビッグクラブで生き残っていけるか。30歳でキャリア最大の挑戦を迎えた遠藤の今季は日本サッカー界最大のトピックの一つである。

吉田麻也(シャルケ→ロサンゼルス・ギャラクシー)

吉田麻也(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

吉田麻也(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

前日本代表主将の吉田麻也は2010年冬にオランダのVVVフェンローへ移籍して以来、イングランドのサウサンプトン、イタリアのサンプドリア、ドイツのシャルケでキャリアを築いてきた。かつては鬼門とされてきた日本人DFの欧州挑戦は吉田の奮闘なくしては語ることはできない。その後に続いた冨安健洋や板倉滉など日本の守備陣の海外でのキャリア成功の道標となったのが、長年日本の最終ラインを支えた吉田であることは言うまでもない。

そんな吉田が35歳を迎えたシーズンで新天地に選んだのはアメリカのロサンゼルス・ギャラクシー。かつて元イングランド代表のスーパースター、デイビッド・ベッカムがプレーしたチームで、日本を含めて6カ国目の挑戦を決断した。経験豊富な吉田には負傷離脱したウルグアイ代表DFマルティン・カセレスに代わる新たなDFリーダーとしての役割が期待されており、今夏にはリオネル・メッシも参戦するなど盛り上がりを見せるMLSの舞台で吉田の挑戦には期待が高まる。

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