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【2023年夏海外日本人移籍プレイバック・前編】イタリア初上陸、日本屈指のプレーメーカーからパリ五輪世代最強ボランチまで

■谷晃生(ガンバ大阪→FCVデンデルEH)

ベルギーやスコットランド、フランスでキャリアを築いた川島永嗣がカタール・ワールドカップで代表引退したGKは、日本代表として世界においての強化ポイントの一つ。各世代の日本代表に名を連ね、湘南ベルマーレの守護神として活躍。今季は所属元のガンバ大阪で元日本代表GKの東口順昭と激しいポジション争いを繰り広げていた谷は、22歳を迎えているこの夏での海外挑戦を決断した。

移籍先に選んだのはベルギー2部のFCVデンデルEH。現在の日本代表クラスの海外組では、フランスへの移籍が濃厚なシュミット・ダニエル、ポルトガルで存在感を高め、代表復帰を果たした中村航輔、谷と同じくこの夏に海を渡った鈴木彩艶らがいるが、ポジションが1つしかないGKは日本人にとって定着するのは簡単ではない。東京五輪代表守護神を務め、次回のW杯の正GK候補の一人である谷が、ここから欧州でどのようなキャリアを築けるかは注目だ。

■藤田譲瑠チマ(横浜F・マリノス→シント=トロイデンVV)

来年に控えるパリ五輪世代の筆頭格のボランチと呼べるのが藤田譲瑠チマ。ナイジェリア人の父と日本人の母によるハーフである藤田は東京ヴェルディの下部組織出身。2020年にトップチームに昇格を果たすと、徳島ヴォルティスでのプレーを経て2022年からは横浜F・マリノスでプレー。同年の優勝メンバーの一人に名を連ね、国内組で戦ったE-1サッカー選手権ではA代表としての初キャップを踏んだ。今季は層の厚い横浜F・マリノスの中盤でポジション争いが続いていた。

そんな21歳は今夏での海外挑戦を決断し、ベルギーのシント=トロイデンに加入。岡崎慎司や橋岡大樹など多くの日本人選手が所属するチームでまずは欧州のサッカーに適応できるか。球際の強さや強度、中盤での迫力をもたらすことができる藤田は、来年のパリ五輪日本代表はもちろん、A代表のポジション争いに割って入るポテンシャルを秘めている。ベルギーリーグで海外仕様のボランチに変貌を遂げ、将来的なさらなるステップアップにつなげることができるかは期待がかかる。

後編へ続く)

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